バンコク東急百貨店、ヤマトグループ/タイで日本の農産品を販売
2018年01月25日 11:00 / 海外
バンコク東急百貨店パラダイスパーク店は1月24日、日本の農水産品を販売する「47 Fresh From JAPAN」を本格オープンした。
「47 Fresh From JAPAN」は、日本の生産者の新たな販路拡大による農水産品の輸出拡大と、タイの消費者の豊かな生活の実現に貢献するために、輸出入手続きから、各種輸配送、現地販売までをトータルで提供する取り組み。
タイ王国でバンコク東急百貨店パラダイスパーク店を運営するPT Retail Corporation Limited(PT Retail)と日本国内商品の買取業務、輸出業務、マーケティング業務を手掛けるライヴス、タイでの店舗設営・運営・販売業務、輸入業務、日本産品プロモーションを担うメディエーター、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン(YGL)が連携した。
YGLは、日本・タイにおける輸送業務や商品提案(連携協定を締結している各都道府県や取引先の生産者などと連携)を行う。
4社が各々持つ機能を連携させ、商品の調達から日本・タイ間の輸出入及び配送、販売場所の提供、実店舗での販売までをトータルで提供することで、日本の生産者が容易にタイ・バンコクに輸出し販路を拡大できるサービスを提供する。
サービスを利用することで、日本の生産者は、ライヴスへの国内販売取引のみでタイでの販売が可能となる。商品では、タイ国内でのテストマーケティング(嗜好調査)ができる。
タイの消費者は、日本からの産地直送の「旬」な食品を自国の販売店で新鮮なまま入手できるという。
現在は、果物を中心に販売しているが、今後は魚介類や加工食品に広げて、日本全国の産品を取りそろえる商品展開を目指す。
ヤマトグループのタイにおける宅急便ネットワーク(SCG Yamato Express Co., Ltd)を活用し、ECで注文を受けた商品をタイの消費者に直接お届けするなど、販路の多様化を検討する。
日本国内における食品産業の市場が、少子高齢化や人口減少に伴い縮小が見込まれる一方、海外では急激な経済成長を続けるアジアを中心に、日本の農水産品への需要が高まっている。
特にタイでは、タイ国民の日本入国ビザが免除になったため、タイから日本への観光客が年々増え日本食の人気が高まっており、多くの日本食レストランがタイへ進出している。
タイ政府による健康促進対策の実施に伴い、国民の健康志向が高まり、安全かつ高品質な日本食材へのニーズも同時に高まっている。
一方で、日本の生産者がタイへの販路拡大を図るにあたっては、煩雑な輸出入手続きや現地での販売先の開拓、言語の壁などが課題となり、多くの生産者が進出を諦めているという現状がある。
特に販売先の開拓が難しいため、今回4社が連携しバンコク東急百貨店パラダイスパーク店に、販売する拠点として「47 Fresh From JAPAN」を本格オープンし、日本の農水産品の日本からタイまでの輸出入手続きからタイ・バンコク市内の配送までをトータルで行うことができるサービスの提供を開始したという。
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