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イオン九州/2月期当期利益6.6倍、ホームセンターが好調

2021年04月09日 12:25 / 決算

イオン九州が4月9日に発表した2021年2月期決算によると、営業収益3481億8400万円(前年同期比56.5%増)、営業利益31億3900万円(401.8%増)、経常利益33億7300万円(303.4%増)、四半期純利益19億8600万円(569.9%増)となった。

緊急事態宣言が発令された第1四半期は、直営売場・専門店の臨時休業や営業時間の短縮など、GMS(総合スーパー)の大型店を中心に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた。

その中で、顧客及び従業員の安全を第一に、マスクの着用や入口での手指の消毒、3密の回避といった顧客と一体となった感染拡大防止策を講じて地域のライフラインとして営業を継続、衛生・健康増進、イエナカ需要など顧客のニーズの変化、新たなニーズへの対応に取り組んだ。

このような地域の安全・安心を守る感染症対策と事業活動の両立に努めた結果、第2四半期以降の業績は、回復基調となっているという。

経営統合後において、売上構成比の高い食品、顧客の生活様式の変化に対応したホームセンター事業が好調に推移したことに加え、セルフレジの導入、販促のデジタルシフト、働き方改革、不動産コストの削減など、さらなる店舗運営コストの低減に努めた結果、下半期の業績は、営業収益、営業利益、経常利益、当期純利益ともに計画を上回る推移となった。

スーパー・ディスカウントストア事業の売上高は1051億6700万円、前期比15.1%増(旧マックスバリュ九州株式会社の実績(社内管理数値)との比較を記載)。2月末の店舗数は、経営統合により180店舗を承継、期中に1店舗を開店した結果、181店舗となっている。

新規出店として、9月にマックスバリュ梅田店(長崎県佐世保市)をオープン。「マックスバリュ」では9店舗のリニューアルを実施し、「ザ・ビッグ」では、生鮮食品強化型ディスカウント店舗の構築を進め、下半期に「マックスバリュ」3店舗を「ザ・ビッグ」に業態転換した。

GMS事業の売上高は2008億2600万円、前期比9.1%増。2月末の店舗数は、9月1日付け経営統合により15店舗を承継、期中に1店舗を開店した結果、66店舗となっている。

11月にイオン原店(福岡市早良区)をショッピングセンター(SC)の次世代モデルとして再オープンした。上半期にイオンモール鹿児島(鹿児島市)、イオン大村店(長崎県大村市)、イオンパークプレイス大分店(大分市)のリニューアルを実施している。

ネットスーパーでは、一日当たりの配送件数を300件増便するとともに、店舗受取サービスの拡充など、受注枠の拡大に取り組んだ。

店舗受取サービスの利用件数は、前期に比べ約3倍、ネットスーパー全体の売上も20.5%増と伸長している。

ホームセンター事業の売上高は198億2600万円、前期比14.0%増。2月末の店舗数は、期中に2店舗を閉店した結果、31店舗となった。

自宅時間が増加したことにより、強化に取り組んできた園芸用品、ペット用品、DIY用品の売上が期間を通して好調に推移。頻発する自然災害への対応として、災害対策商品を全店で常設展開した結果、同商品の売上は前期に比べ大幅に伸長した。

新たな業態として、9月にホームワイドプロ高城店(大分市)をオープンした。同店では、工具、金物、作業用衣料等4万5000種類を展開、職人に支持され、売上は当初計画を上回り好調に推移している。

ホームワイドのくらしサポートサービス「ワイド便」は、新たに9店舗を加え、実施店舗を大分県内全店(14店舗)に拡大し、リフォームなどの困りごとにもサービスを拡大した結果、売上は計画を上回り好調に推移しているという。

次期は、営業収益4800億円(37.9%増)、営業利益34億円(8.3%増)、経常利益34億円(0.8%増)、四半期純利益15億円(24.5%減)を見込んでいる。

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