マックスバリュ東海決算／2月期増収増益、デリカ・冷食など成長カテゴリー強化

2024年04月10日 18:09 ／決算

マックスバリュ東海が4月10日に発表した2024年2月期決算によると、営業収益3667億4200万円（前年同期比4.5％増）、営業利益134億8200万円（30.9％増）、経常利益135億1600万円（31.4％増）、親会社に帰属する当期利益83億1300万円（34.7％増）となった。

営業面では、時間帯に応じた品ぞろえや鮮度・出来たて商品の訴求といった基本の徹底に注力するとともに、デリカ商品の拡充や、冷凍食品のラインアップ拡大に向けた冷凍ケースの入替を63店舗で実施するなど、成長カテゴリー商品の販売強化に取り組んだ。

食料品の値上げに伴う節約志向の高まりに対しては、火水曜市や感謝デーといった得意日の販促強化とともに、低価格・高品質な商品の提供に努める「トップバリュ」の展開を強化、食べきり・使いきりに適した小容量商品を拡充している。

レジ精算の利便性向上やレジ関連業務の削減に向けてキャッシュレスセルフレジを79店舗に設け、導入店舗数を計230店舗まで拡大。日本気象協会が提供する気象予測データを活用した生鮮食品の自動発注支援システムを全店舗の農産部門に導入し、発注精度の向上による在庫量の適正化を推進。業務の負担軽減により生産性を向上させた。

長泉工場（静岡県駿東郡長泉町）の総菜自動盛付ロボットに新規ライン導入し、機能追加による品質の向上に努めたほか、新規の計量システムも実装するなど、さらなる生産性向上に取り組んでいる。

新たな顧客接点の創出では、移動スーパーが三重県での初稼働を含む11台を運行開始、計17台体制となった。ネットスーパー事業では、新規1拠点を開設、計26拠点体制で運用している。無人店舗「Maxマート」の新規出店を進め、計47店舗になった。「Uber Eats」を利用した商品配達サービス拠点として、4県への新規展開を含めた39拠点を開設、計60拠点まで拡大した。

商品面では、昨年に引き続き「じもの商品大商談会」をリアルとオンラインで同時開催し、店舗従業員が選定した商品を自店で展開することで「じもの」商品の拡大に努めたほか、「あなたが選ぶ！じものスター誕生」を静岡県・三重県で実施。購入者の生の声をメーカーと共有し、より良い商品開発の機会提供につなげている。

「ちゃんとごはん」の取り組みでは、3拠点目となる「ちゃんとごはんSTUDIO」を開設し、食と健康に関する情報発信や料理体験の場を提供。各地の自治体や大学生・高校生と協働し、健康に配慮した体にやさしい商品7品を開発した。

新規出店では、2023年4月にマックスバリュ江南布袋店（愛知県江南市）とマックスバリュ湖西新居店（静岡県湖西市）、7月にマックスバリュエクスプレス小山須走店（静岡県駿東郡小山町）とマックスバリュ浜松助信店（浜松市中央区）、11月にマックスバリュエクスプレス志摩波切店（三重県志摩市）とマックスバリュ志摩和具店（三重県志摩市）、12月にマックスバリュエクスプレス天竜春野町店（浜松市天竜区）の計7店舗をオープン。

このうちマックスバリュ浜松助信店は既存店舗の建て替えたもので、ネットスーパーやミスタードーナツショップ、ちゃんとごはんSTUDIOを併設し、同エリアの生活利便性向上に努めた。

改装は6店舗実施。このうちマックスバリュ鵜方店（三重県志摩市）は、同市内に新規開設した2店舗とあわせて、志摩市におけるエリア戦略の一環として大型改装を実施している。

これらの結果、国内事業の店舗数は静岡県106店舗、愛知県55店舗、三重県48店舗、滋賀県6店舗、岐阜県8店舗、神奈川県16店舗、山梨県1店舗の計240店舗となった。

子会社について、中国事業であるイオンマックスバリュ（広州）商業有限公司では、お値打ち価格を訴求した火曜日の「生鮮大市」・「超級火曜市」、美味しいごちそうメニューをイメージした週末の「超級週末」を強化。売上構成比の高い夕刻・夜間の有人試食の拡充に努め、「10元均一」の実施による買上点数向上施策を基軸とした売上・客数の向上に取り組んでいる。

国内のデリカ食品では、地産域消の拡大に向けて「じもの」食材を使用した商品の開発に注力。商品リニューアルを中心とした商品改廃により製造効率を改善したほか、製造・出荷能力アップを目的とする設備投資も進めてきた。

2025年2月期は、営業収益3770億円（2.8％増）、営業利益137億円（1.6％増）、経常利益136億円（0.6％増）、親会社に帰属する当期利益84億円（1.0％増）を見込んでいる。

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