高島屋 決算/3~8月増収増益、国内顧客売上高が好調
2024年10月15日 15:32 / 決算
高島屋が10月15日に発表した2025年2月期第2四半期(中間期)決算によると、営業収益2434億3100万円(前年同期比10.1%増)、営業利益287億6000万円(38.2%増)、経常利益302億3800万円(36.3%増)、親会社に帰属する当期利益190億7800万円(27.5%増)となった。
連結では、各利益とも計画を上回り、過去最高益を更新した。営業利益・経常利益は2年連続の更新となっている。
国内百貨店業での営業収益は1558億7300万円(11.5%増)、営業利益は144億1600万円(77.8%増)。
国内百貨店の営業増益幅が大きく、堅調な国内顧客売上高が下支えした。
上期総売上高は14.3%増。外商・高額品が堅調に推移。主要取引先との品ぞろえ尾(正価品)強化策が着実に効果を発揮しているという。
インバウンド売上高は620億円と前年の268億円から大幅に増加している。8月は円高や台風の影響で減速した。
海外百貨店業での営業収益は166億3400万円(7.7%増)、営業利益は39億1700万円(5.5%増)。
海外事業において、百貨店は景況感の悪化による内需の低迷やツーリストの回復が鈍く現地通貨ベースでは減収も、為替影響により利益を押し上げた。シンガポール高島屋は、為替影響により増収増益となったものの、国内顧客において、長引くインフレによる生活防衛意識の高まりやシンガポール通貨高による海外流失など、先行きは不透明。、中国からの顧客の売上高は、依然回復が鈍いという。
ベトナムは、景況感の悪化に伴い内需の鈍化がみられたが、ホーチミン高島屋は、成長領域である子供用品、顧客からの支持の高い化粧品や食料品などの売り場改装や品ぞろえ強化に向けた取り組みを推進したことにより、増収増益。タイのサイアム高島屋は、内需の低迷で減収だった。
上海高島屋は、市場変化に対応した新たなテナント誘致など収益基盤の強化に継続して取り組んでいるが、長引く中国経済低迷の影響が大きく、減収減益を計上している。
国内商業開発業での営業収益は203億6800万円(9.0%増)、営業利益は39億2300万円(13.3%減)。東神開発は、本年の「玉川高島屋S・C」改装工事影響や、前年に「京都高島屋S.C.」の増築した専門店部分を高島屋に引き渡した反動が大きく、減益となっている。
海外商業開発業での営業収益は78億2800万円(21.6%増)、営業利益は31億3600万円(46.3%増)。
シンガポール事業は賃料収入が増加、費用減もあり増収増益。ベトナム事業も増収増益だった。
金融業での営業収益は89億8200万円(4.3%増)、営業利益は22億9100万円(1.6%増)。
高島屋ファイナンシャル・パートナーズは、収益の柱であるカード事業の取扱高伸長と、年会費収入の増加により、増収増益となっている。
建装業での営業収益は154億2500万円(15.9%増)、営業利益は11億7700万円(804.3%増)。高島屋スペースクリエイツは、ホテルなどの大型物件やラグジュアリーブランドを中心とした商業施設の受注が増加し、増収増益だった。
通期は、営業収益4950億円(6.2%増)、営業利益550億円(19.7%増)、経常利益580億円(17.9%増)、親会社に帰属する当期利益380億円(20.2%増)を見込んでいる。
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