F&LC 決算/9月期増収増益、今後グローバルでスシロー事業に注力

2024年11月08日 16:07 / 決算

FOOD & LIFE COMPANIESが11月8日に発表した2024年9月期決算によると、売上収益3611億2900万円(前年同期比19.7%増)、営業利益233億8400万円(112.6%増)、税引前利益216億5300万円(119.5%増)、親会社に帰属する当期利益146億3300万円(81.9%増)となった。

<水留代表取締役と山本社長>

※F&LC提供

売上・利益共に、連結会計年度として過去最高を更新している。

決算説明会で山本雅啓 社長執行役員 CEOは「国内全体では25年度の達成目標に1年早く近づいた。今後はグローバルで集中する事業をスシローに設定し、資源を優先的に集中させる。日本事業では、スシローの事業モデルを深化させていくが、ホームマーケットであるため、京樽、みさき、杉玉などマルチブランド展開を継続していく。海外では、北米・アジアでの展開を狙う」と語った。

年度末のグループ業態別店舗数は、スシローブランド655店舗(テークアウト専門店9)、杉玉ブランド87店舗(FC17)、京樽ブランド117店舗、回転寿司みさき・三崎丸ブランド95店舗、その他ブランド18店舗となる。

国内スシロー事業の売上収益は2381億7300万円(15.7%増)、セグメント利益は142億1700万円(191.3%増)。

お盆期間中の「南海トラフ臨時情報」の発令や、日本全国に記録的な豪雨を降らせた台風などの影響は受けたが、税込100円の白皿キャンペーンやIPコラボを継続して実施することで、業績向上に取り組んだ。

23年9月より「回転寿司の一歩先へ」向けた取り組みとして、デジタルビジョンと回転レーンを融合させた「デジタル スシロービジョン」、通称「デジロー」を導入し、期末までに計19店舗で設置した。

海外スシロー事業の売上収益は921億3800万円(39.3%増)、セグメント利益は71億9400万円(35.9%増)。

7月には中国大陸・天津にデジローを海外で初導入した店舗をオープン。8月には北京に「デジロー」と個室を完備した店舗で初出店した。

中国大陸では、通期で13店舗を出店し、不採算の3店舗を閉店。その他の地域では、台湾8店舗、香港7店舗、シンガポール3店舗、タイ9店舗、インドネシア4店舗、韓国では都市部・明洞に「デジロー」導入店を1店舗オープンと、順調に出店を継続した。

販促・マーケティング施策では、タイでは「中とろ」や「うなぎ」を中心とした「赤皿うなトロ」キャンペーン、香港では創業5周年を記念して「大切りごま塩めばちまぐろ」や「特大ほたて貝柱」などを堪能いただける「スシロー5周年創業祭」を開催している。

京樽事業の売上収益は239億8600万円(1.9%減)、セグメント損失は3億5000万円(前年度はセグメント損失6億5300万円)。

京樽ブランドでは、お持ち帰り鮨専門店「京樽」の看板商品である「京樽伝統の茶きん鮨」が、8月に一般社団法人日本フードアナリスト協会が主催する「ジャパン・フード・セレクション」にて最高賞であるグランプリを受賞した。

みさきブランドでは、「みさきデー」をはじめ、月に1度のフェアや週替わりでお得な商品を提供する「週替わりの得する祭」を継続している。

2025年9月期は、売上収益4080億円(13.0%増)、営業利益260億円(11.2%増)、親会社に帰属する当期利益150億円(2.5%増)を見込んでいる。

また、23年11月に公表した24~26年中期経営計画では、2026年度に売上収益5200億円、営業利益350億円を目指していたが、国内外の外部環境と自社の業績動向を鑑み、目標値を一部下方修正した。

2026年度の連結売上収益は500億円減の4700億円、営業利益は15億円減の335億円を見込む。

だが、国内スシロー事業に関しては上方修正した。

2026年度の国内スシロー事業の売上収益は160億円増の2730億円、EBITDAは37億円増の315億円、営業利益は42億円増の232億円を計画している。店舗数は666~669店舗を目指す。

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