鳥貴族×串カツ田中/顧客呼び戻しにメニュー共同企画、人気串カツのアレンジも
2021年11月08日 16:20 / 商品
鳥貴族と串カツ田中は11月8日、来店客の呼び戻しを目的に、互いの新メニューを開発して販売する共同企画を実施すると発表した。両社の全店舗を対象に11月11日~30日まで行う。
<共同企画のメニュー4品>
共同企画メニューは、鳥貴族が「韓国風豚玉ネギ串」(税込327円)、「せせりカツのタルタル~塩ポン酢味~」(327円)、串カツ田中は「鶏とうずらたまごのいとこ串」(170円)、「田中のチー豚串」(240円)を販売する。鳥貴族の商品開発チームが串カツ田中のメニュー2品、串カツ田中の商品開発チームが鳥貴族のメニュー2品を考案した。
<韓国風豚玉ネギ串>
「韓国風豚玉ネギ串」は、白ネギとごま油、辛味噌を混ぜて食べるサムギョプサル風の串焼。串カツ田中で1番人気の「串カツ豚」と同じ食材の豚を使用した。串カツ田中では、鳥貴族ではメニューにないことから豚肉を提案したという。
<せせりカツのタルタル~塩ポン酢味~>
「せせりカツのタルタル~塩ポン酢味~」では、せせりを串カツで、塩ポン酢と鳥貴族オリジナルの濃厚タルタルソースを添えた。一般に鳥の串カツではもも、むね肉が多い中で、ほかにはないメニューとして考案した。
<鶏とうずらたまごのいとこ串>
「鶏とうずらたまごのいとこ串」は、特製タレに漬け込んだ鶏もも肉と、うずらのたまごの串カツ。もも肉とうずらのたまごから、いとこ串とネーミングした。串カツ田中の現行メニューになく、鳥貴族の商品開発担当が、鶏肉を使った串カツを販売したいという考えから提案したという。
<田中のチー豚串>
「田中のチー豚串」では、串カツ田中の人気商品「串カツ豚」と「葱まみれチー平焼き」を合わせた。串カツ田中にないアレンジメニュー。鳥貴族の開発担当者の一ファンとして、食べてみたいという思いで開発した。
今回の共同企画は、串カツ田中の商品企画部門が鳥貴族のとのコラボレーションを提案し、串カツ田中ホールディングスの貫啓二社長が、プライベートで付き合いのあった鳥貴族ホールディングスの大倉忠司社長に呼びかけ実現した。
<貫啓二・串カツ田中ホールディングス社長>
同日行われた発表会で、貫啓二・串カツ田中ホールディングス社長は「緊急事態宣言が解除され、外食が活躍できる機会がもらえるようになった。鳥貴族はライバルではなく、一緒に勉強し、成長していく仲間と思っており、同じ『串』を扱うチェーン店として手を組んだ。今回の企画を機に外食業界を盛り上げ、世の中に笑顔と明るさを取り戻していきたい」と抱負を述べた。
<オリジナルコラボTシャツ>
共同企画では、Twitterを使ったプレゼントキャンペーンも行う。鳥貴族、串カツ田中の公式ツイッターアカウントにフォローとリツイートをすると、抽選で20名に「オリジナルコラボTシャツ」、111名に食事券1000円分をプレゼントする。
2社では、今回の共同企画をコロナ禍で足が遠のいた顧客を呼び戻すための起爆剤の施策と位置付ける。共同企画を通じて話題性を演出し、世の中に「居酒屋」という業態を思い出してもらい、来店につなげることを狙う。また、相互送客の効果も見込む。そのため、企画による売り上げや客単価、来店者数の増加といった効果は特に考えてはいないという。
<大倉忠司・鳥貴族ホールディングス社長>
発表会で大倉忠司・鳥貴族ホールディングス社長は「話題性を作ることが、お客さんが来ることや次につながる。串カツ田中とコラボによって世の中をにぎわせていきたい。それがコロナ後での居酒屋の存在価値につながる」と話した。
共同企画の今後について2社では「今回は緊急事態宣言が明けた後にお客さんに楽しさを提案するためのもので、長期的な取り組みは考えていない」(貫社長)という。一方で、「コラボが好評なら、鳥貴族から串カツ田中に企画を提案することも考える」(大倉社長)としている。
今回、串カツ田中から提案を受ける形になった鳥貴族だが、大倉社長は、ほかの外食とのコラボレーションについて「当社の客単価3000円に近い店を運営し、知名度がある企業ならば、お客さんの獲得を見込めるため検討はする」と述べた。
また、外食で取り組みが進んでいるテークアウトやデリバリー専門店との競争では「当社は焼き立ての焼き鳥のおいしさと、親しい人とコミュニケーションを取るといった、店舗で人と人のつながりを提供できるのがテークアウトやデリバリーにない強み。この強みを追求していけば、アフターコロナでも居酒屋のすばらしさをお客さんに認めてもらえる」と強調した。
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