流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





損害保険ジャパン/無人自動走行ロボットの移動販売サービス実証実験を支援

2022年08月03日 14:50 / IT・システム

損害保険ジャパン(損保ジャパン)は8月1日、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が千葉市美浜区の幕張新都心地区の車道で実施する、無人自動走行ロボットによる移動販売サービスの実証実験について、安心・安全な走行を支援する自動運転リスクアセスメントおよび無人自動走行ロボット向けの専用保険を提供すると発表した。日本国内における公道(車道)を走行する無人自動走行ロボットを活用した移動販売の実証実験は国内初となるという。

自動運転リスクアセスメントとは、自動運転車の安全な走行と運用を支援するため、実証実験の計画段階で危険シナリオを洗い出し、それらの危険度を評価して、適切な対策を講じることを意味する。

<無人自動走行ロボットを活用した移動販売>
無人自動走行ロボットを活用した移動販売

実証実験は、千葉市による「幕張新都心モビリティコンソーシアム」の取組みの一環となる。7月27日~8月10日各日10時~18時、千葉県千葉市美浜区若葉3丁目の一部区画で実証実験を実施する予定だ。

幕張新都心モビリティコンソーシアムは、モビリティに関わる産官学の連携を促し、幕張新都心における地域の活性化を図るとともに、新しい時代の社会的ニーズ、ライフスタイルに対応した快適で魅力的な街を実現し、持続可能な都市づくりを推進することを目的としたコンソーシアムとなっている。

<実証実験エリア>
実証実験エリア

無人自動走行ロボットは、ミニカー(長さ2.5m以下×幅1.3m以下×高さ2.0m以下)に準じた大きさ。最高速度時速15kmのロボットは無人で自動走行するが、走行状況を常時遠隔監視し、自動回避が困難な状況では遠隔操作に切り替えて走行する。ロボットの商品積載部は保冷・保温の切替えが可能となっている。

実証参加者は、無人自動走行ロボットの車体に搭載されたタッチパネルを使い、購入する商品と個数を選択することで、スマートフォン(電子マネー)で決済を行い、開錠したロッカーから購入した商品を取り出す。

<実証実験の概要>
実証実験の概要

今後、新型コロナウイルス感染症の影響により、ラストワンマイル物流「遠隔・非接触」での物流ニーズの増加や、物流業界における人手不足がより一層加速すると予測されている。こうした背景から、自動配送サービスの提供に向けて、無人自動走行ロボットを活用した実証実験が各地で始まっている。

損保ジャパンは、それらの実証実験における多種多様なリスクに対応するソリューションを提供することで、無人自動走行ロボットの安心・安全な実用化に向けた研究開発を支援し、社会実装に貢献することを目指している。

KCCSは、移動体基地局建設や情報通信基盤整備、地域への再エネ設備導入などを通じて蓄積したインフラ構築ノウハウと、得意分野であるICT技術を融合したソリューションで社会の課題解決を目指しており、地域の活性化を図るとともに、子どもから高齢者まで、誰もが安心・快適に住み続けられるまちづくりを支援することを目的に、無人自動走行ロボットの多様な用途での活用可能性調査と、技術検証を行っている。

今回、KCCSは千葉市美浜区の幕張新都心地区で実証実験を実施し、損保ジャパンはその実験のリスクアセスメントと専用保険を提供するに至った。

<移動販売イメージ>
移動販売イメージ

損保ジャパンは、実証実験を通じ、今後実施される同様の実証実験におけるリスクアセスメント、および実証実験に関して付帯する保険について、技術面と運用・安全面の双方から実証実験の研究を進める。

さらに、安心・安全な自動運転走行を支援するインシュアテックソリューション「Level Ⅳ Discovery」を開発・推進しており、今後も全国各地の実証実験や走行試験において事故を未然に防ぐ役割を担い、自動運転社会の実装に貢献するという。

なお、インシュアテックソリューション「Level Ⅳ Discovery」とは、走行前の事故の予防、走行中の事故の見守り、万が一の事故への備えまで、自動運転の走行を総合的にサポートするソリューションとなっている。

関連記事

IT・システム 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧