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マルエツ/ウェザーニューズの「来店客予測データ」全305店舗に導入

2023年08月30日 15:00 / IT・システム

マルエツは8月30日、店舗業務の簡素化と効率化を図るため、ウェザーニューズが提供する、天候情報を用いた「来店客予測データ」を全305店舗に導入したことを発表した。

従来、マルエツが行っていた来店客予測は、マルエツ店舗の管理職が前年の実績や経験則に基づき予測した2週間~2ヵ月先の来店客数を、発注システムとレジのシフト管理システムにそれぞれ入力するというもの。店舗ごとで予測にバラツキが生じることや、予測そのものに時間を要することが課題となっていた。さらに、来店客予測は、天候の影響を大きく受けるため、売れ残りによる食品ロスや、品切れによる機会ロスが発生。シフトや人員配置の調整に不備が生じることも問題だった。

<「来店客予測データ」を導入>

これらの課題を解決するため、ウェザーニューズが開発した、1kmメッシュの天気予報とAIアルゴリズムを用いた高精度な「AI来店客予測モデル」による、「来店客予測データ」を2022年9月から全店舗に先行導入。段階的に発注システムやレジのシフト管理システムと連携してきた。

同サービスは、ウェザーニューズの持つ「気象データ」と、店舗住所や緯度経度、過去の来店客数や特売日など顧客が持つ「ビジネスデータ」、曜日や季節歳時イベントなどの「カレンダー情報」といった、さまざまなデータをAIに学習させることで、客数を自動算出する仕組み。来店客予測モデルを構築し、「経度・緯度情報を基に店舗直上の1kmメッシュ天気予報」を日々反映することで、高精度な予測を行う。

マルエツで導入した結果、予測客数が自動算出・入力されることで、人力での作業が原則無くなり、自動発注数の精度向上やレジシフトの最適化など、店舗業務を効率化できた。現在では、全店舗に自動配信・入力される予測客数を管理職がチェックし、必要時のみ修正を行っているという。具体的には、7月度の全305店舗での客数修正率は0.5%(地域イベントなででの客数修正対応)で、月間の客数予測の精度は95%以上の高精度を維持している。

今後は、この「来店客予測データ」をさらにほかのシステムとも連携させ、店舗オペレーションのさらなる効率化や、より効果的なデジタル変革として販促施策の取り組みにもつなげていく。

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