サミット/埼玉県「朝霞台店」大改装、新レイアウト・最新MD導入
2018年12月25日 15:20 / 店舗レポート
サミットは12月15日、埼玉県朝霞市の「サミットストア朝霞台店」を改装オープンした。
1997年3月に開店して以来の大改装で、最新のレイアウト・商品政策(MD)・サービスを可能な限り導入した。
投資額は約3億円で、冷蔵ケースの配置も変更し、大幅に店舗レイアウトを見直した。
竹野浩樹社長は、「これまでの店舗改装は1億円程度で、商品の入れ替え程度の手直しレベルだった。新店のオープンに頼った企業の成長はナンセンスだ。自社ができる最高の取り組みを取り入れることで、既存店の従業員のモチベーションアップもできる」と語る。
改装前の店舗は、古典的なスーパーマーケットのレイアウトを採用し、直線のみで構成し、効率的に買い回りをすることを前提としたレイアウトだった。
新しいレイアウトは、曲線や凹凸のあるレイアウトで、商品を選ぶ楽しさを探す楽しさを打ち出すことで、ゆったりと買い物しながら店内滞在時間が長くなるレイアウトを目指した。
旧店舗はレジ以降から売場が始まる配置だったが、新店舗はレジより前方のスペースから売場が始まるレイアウトを採用し、実質的な売場面積を拡大した。
竹野社長は、「これまでのレイアウトは、大量生産・大量消費を前提としたレイアウトでショートタイムショッピングを重視していた。いまは、大量消費の時代ではない。当社では来店頻度が向上しており、その結果、買上点数が減っている。店内に曲線を持たせることで、商品を探す感覚が生まれる」と語る。
店舗入口のレジ前には、イートインスペースを兼ねた休憩コーナーとして「サミCafe」を設置し、座席数を増加させた。
旧ベーカリー売場に併設していた「私の喫茶室」を全面改装し、キッズスペースを配置。淹れたてコーヒーの販売することで、ちょっとしたママ友のの集まりでも利用しやすい環境を整えた。
店舗入口を過ぎると、買い物カートがゆったりとすれ違える幅広い通路幅を確保し、店舗奥へ自然とお客が移動しやすい開放感を演出する。
主通路の奥には冷凍食品コーナーを設置し、「クイック&イージー」の名称で売場の認知度を高めた。
冷凍食品は、即食ニーズのほか、調理の時短にも対応しているため、成長カテゴリーであり、お客を店舗の奥に引き入れるマグネット売場のひとつと位置付けた。
惣菜売場は曲線的なレイアウトを導入したが一方で、加工食品・菓子を中心としたグロサリー売場は直線的なレイアウトを踏襲した。
竹野社長は、「調味料などのグロサリーは、決まった商品を購入するお客様も多く、買いなれている売場がある。惣菜や生鮮部門を強化しているが、グロサリーをしっかりと売ることも大切だ。サミットは伝統的にグロサリーが強くプロモーションコーナーもしっかりと設けた」という。
既存店改装の場合は、固定客も多く、買いなれた商品配置もあるため、旧レイアウトの商品配置に合わせて、新レイアウトでどこにどの商品が移動しているのか分かるPOPを配置した。
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