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コープみらい/売場面積1950m2「葛飾白鳥店」生鮮部門の惣菜強化

2019年06月28日 16:20 / 店舗レポート

コープみらいは6月25日、東京都葛飾区に「コープ葛飾白鳥店」をオープンした。

<コープ葛飾白鳥店>
コープ葛飾白鳥店

コープみらいとして、東京都の東部へは約30年ぶりの出店となる店舗。NTTの社宅跡地約7920.75m2を再開発したもので、土地と建物をコープみらいが一括して借り上げた。

1階には、コープ葛飾白鳥店、スギ薬局、クリーニング店を配置。2階には、しまむら、ダイソー、東京靴流通センター、フィットネスクラブ、理容室、クリニックモールを配置し、近隣型ショッピングンセンターを形成する。

しまむらは葛飾区への初出店で、ダイソーも最新型店舗で、スギ薬局とともに集客の柱として期待している。

<店舗レイアウト>
店舗レイアウト

売場面積は約1950m2で、春日部店(埼玉県春日部市)、高倉店(東京都八王子市)、東村山秋津町店(東京都東村山市)、市川店(千葉県市川市)に続く、5店目の大型店舗となった。

コープみらいでは現在、990m2、1650m2、2000m2の3つのタイプの店舗を出店している。

食品スーパーとの競争も激化していることから、今後も物件があれば、コープ商品をフルラインで扱い、生鮮・惣菜を強化できる2000m2タイプの店舗を出店する方針だ。

<青果側の店舗入口>
青果側の店舗入口

葛飾区内には、葛飾白鳥店から700m先に「コープ亀有店」(売場面積約830m2)が出店している。

葛飾白鳥店は、1次商圏500m圏約1万4000人(6200世帯)、2次商圏1km圏約5万3000人(2万4000世帯)、3次商圏2km圏約19万4000人(9万世帯)と恵まれた商圏のため、コープ亀有店とともにドミナントを形成する。

初年度の目標日商549万5000円、年商20億円を目指す。

葛飾白鳥店のオープンにより、9億1000万円の年商の亀有店は初年度で15%程度の売上減となる見込みだが、将来的には現在の売上水準に戻し、2店で30億円程度の売上を目指す。

<店舗主要通路>
店舗主要通路

取扱アイテム数(SKU)は、農産480、水産321、畜産320、惣菜220、ベーカリー84、和日配767、洋日配764、卵・牛乳61、加工肉178、冷食・アイス564、米47、パン・生菓子302、食品4566、菓子1882、酒1189、住関4012、合計1万5757SKUを展開する。

売上構成比は、農産16.8%、水産8.2%、畜産8.7%、惣菜9.5%、ベーカリー3.4%、日配11.3%、卵・牛乳2.8%、加工肉1.9%、冷食・アイス2.8%、米3.3%、パン・生菓子2.5%、食品13.5%、菓子4.6%、酒5.0%、住関3.0%、その他2.7%を計画する。

<コープ商品を豊富に展開>
コープ商品を豊富に展開

常務執行の大川昌彦店舗事業本部長は、「1650m2以上の面積があれば、コープ商品はほぼフルラインで導入できる。2000m2タイプであれば、コープ商品のほかナショナルブランド商品も訴求できる。なによりも生鮮食品や惣菜売場を強化できることが強みであり、生鮮売場の素材を使用した生鮮惣菜など、新たな取り組みにもチャレンジしていきたい」と語る。

<青果売場内にカットサラダ&フルーツの厨房設置>
青果売場内にカットサラダ&フルーツの厨房設置

生鮮食品の強化策の一環として、青果売場内にカットサラダとフルーツの厨房を設置した。オープンキッチンを採用し、店内で加工したカップサラダ、カットフルーツ、店内加工の蒸し野菜を提供する。

<水産では魚屋の寿司を展開>
水産では魚屋の寿司を展開

水産部門では、水産部門で仕入れたネタを使用した「魚屋の鮨」を展開する。惣菜部門でも寿司を販売しており、価格帯の異なる寿司を2極展開する。

これまでの魚屋の鮨導入店舗の実績では、惣菜部門の寿司の売上が落ちることはなく、魚屋の鮨の売上付加される形となっている。

価格帯も異なることから、平日は手頃な惣菜部門の寿司、土日はちょっと上質な水産部門の寿司と使い分けているお客もいるという。

<店内加工の干物も導入>
店内加工の干物も導入

店内加工の干物も導入した。干物干し機を導入すると、機材の導入コストが高額になるため、今回は、浸透圧脱水製法で加工できる干物を販売する。

浸透圧脱水製法の干物とすることで、製造コストを抑えるとともに、製造ロットも小ロットにしロスの削減も図る。

<水産部門の魚を使用した焼き魚>
水産部門の魚を使用した焼き魚

水産部門の魚を使用した焼き魚も導入し、魚離れが進む中でも手軽に魚を食べる提案をする。

惣菜部門の厨房で、水産部門の魚も一緒に調理し、作業を一本化することで、製造コストの削減を図っている。

<畜産部門のローストビーフを惣菜売場で展開>
畜産部門のローストビーフを惣菜売場で展開

畜産部門では、ローストビーフを惣菜売場で展開するほか、畜産部門で仕入れたつまみ商品を惣菜売場で展開している。

大川本部長は、「食品スーパーでは、畜産部門の鶏肉や豚肉を使用した惣菜もあるが、当社では、産直げん気鶏など、産直お米育ち豚など、こだわりの商品が多く、惣菜に使用するには、コストが高い課題がある」という。

<グリルデリを実験導入>
グリルデリを実験導入

一方で、葛飾白鳥店では、本格鉄板で焼く「グリルデリ」を実験導入した。ハンバーグやチキンステーキを品ぞろえするとともに、「産直じゃがいものポテトサラダ」など、産直原料を使った惣菜も提供する。

<惣菜は天井までガラス窓を設置>
惣菜は天井までガラス窓を設置

惣菜部門は、作業場が天井までの見えるガラス窓を設け、惣菜・ベーカリーを中心に即食商品を「デリカゾーン」として形成する。

弁当やおにぎり、カレーバイキングなどの売り場は、平台を配置して買いまわりしやすいレイアウトを採用した。また、衛生面を考慮し、揚げ物や焼き鳥などのばら売り商品は扉付き什器で販売する。

<ベーカリーコーナー>
ベーカリーコーナー

ベーカリーでは、コープのベーカリーセンターで製造したこだわりの冷蔵生地のパンを提供する。

低温長時間熟成(発酵)により小麦の美味しさを引き出したこだわりの商品や、人気の「サクサク熟旨カレーパン」や「グルメサンド」、高温の専用釜で焼き上げた「ナポリピッツァ」など、コープならではの商品を品ぞろえする。

<専用釜で焼き上げたナポリピッツァ>
専用釜で焼き上げたナポリピッツァ

セミセルフレジを導入し、レジスピードアップとともに金銭授受による衛生管理に配慮した。

隣接するイートインコーナーとの連動性を高め、挽きたてコーヒーや、アイスクリームなどを提供する。

<イートインコーナー>
イートインコーナー

今後も、年間で2~3店程度の出店を継続する予定だ。

店舗概要
所在地:東京都葛飾区白鳥4-10-17
アクセス:京成本線「お花茶屋駅」から徒歩約15分
京成本線、京成押上線「青砥駅」から徒歩15分
TEL:03-6662-4735
営業時間:9時~22時45分
定休日:1月1日
目標日商:549万5000円
目標年商:20億円(初年度)
従業員数:正規18人/パート・アルバイト61人(167時間/月で換算)
敷地面積:約7920.75m2
売場面積:約1950m2
駐車場:212台
駐輪場:251台

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