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青山商事/ドレスカジュアル「グービ」ジェンダーレスファッション提案

2024年02月09日 15:40 / 店舗レポート

青山商事は2月9日、新たにドレスカジュアルブランド「GOOVI(グービ)」を開始すると発表した。グービは、ジェンダーレスなファッションが注目されているなか、スタイルに捉われないユニセックス仕様とした着こなしを提案する新ブランド。同日、都内でブランド発表会を開催した。

2月9日から、オンラインストアで販売を開始。2月16日からスーツスクエア12店舗とユニバーサルランゲージ メジャーズ2店舗で発売する。

<グービ>

今回、国内外問わず数々の人気ブランドのディレクターやアドバイザーを務め、ファッションインフルエンサーとしても世界中から注目を集める高田朋佳氏をディレクターに起用。ビジネススタイルのカジュアル化が進む中、ドレススタイルを重視しながらこれまでのビジネスカジュアルとは異なるデザインと世界観を築き、ブランドの認知・確立を目指す。

グービでは、ディレクターの高田氏がこれからの時代に合わせたクラシックとモダンを融合させた新たなパターン(型紙)を設計した。選ぶサイズによって、性別・体型・年齢・好みのスタイル/着こなしにマッチするデザインが特長。肩の丸みやボリューム、柔らかで軽い仕様、バランスの良い独自のパターンメイキング(型紙作成)を採用した。ニュアンスカラーを中心とした優しい色合いで、上品な装いを提案する。

<高田氏>

高田氏は、「ブランドのターゲット層は、20代後半から30代のファッションにこだわりのある人を想定した。アパレル業界のサイズ感が崩壊しているため、サイズ表記を1、2、3とした。自分自身も経験したことだが、自分のサイズはMだと思う人は、他のサイズを試着しないことがあった。グービは、従来型のサイズよりもゆったりとした作りにしている。ゆったりと着こなしたいなら3、ぴったりめなら2というような着こなしを提案している」と述べた。

ユニセックスで着こなす仕様のため、カップルやパートナーで同じ洋服を着れる、または共有できるデザインを採用した。体形が異なる男女で、共通して着こなしができるように、今回、パターン(型紙)の製作方法を変更した。通常は、1つのデザインに対して、1パターンを作成し、サイズごとにすべての数値を縮尺してパターンを作成するが、今回は、各サイズごとに、パターンを作成した。1つのデザインに対して3パターンを作成することで、男女ともに着こなしできるようにした。高田氏は、「単に、3パターン作成するのではなく、1パターンごとにさまざまな男女が実際に洋服を着て、細かな修正を繰り返して、男女で共有できる洋服に仕上げた」と語った。

ブランド独自のサイズ表記を用いているが、サイズ感の目安として、1はS~M、2はM~L、3はL~LLとなっている。オンラインサイトでは、具体的な身長を表記したモデルが着用した画像を豊富にすることで、ビジュアルでサイズ感のイメージが伝わる工夫をした。

<八田グループ長>

グービを担当したTSC商品部の八田智弘メンズ企画グループ長は、「商品構成は、既存ブランドと異なり、ハイエンドゾーンとメインゾーンの2つの価格帯を展開する。ハイエンドゾーンは全体で5%で、当社があまり扱ったことのない価格帯に挑戦する。通常の価格帯は、セットアップジャケット税込3万2980円~、セットアップパンツ1万6390円、ジャケット3万2890円~、パンツ1万4190円~を目安に展開。メインの価格帯は、これまでのスーツスクエアと同等の価格帯に設定した」と述べた。また、トップスは、ニットブルゾン4万3890円、ワンピースカラーシャツ1万890円、半袖モックネックニット1万4190円、長袖カーディガン1万9690円、半袖スキッパーポロ1万5290円で販売する。

高田氏は、「生地も別注で発注していて、さまざまなこだわりがつまっている。上代(商品販売価格)ありきで、商品を作っていないので、なぜ、こういう値段が出るのか驚いている」と商品品質に対する価格の優位性を解説した。

<商品の一例>

グービのブランドステートメントは、「日本の美意識を着る。やわらかな輪郭の細部に宿る、丁寧な仕立て。上質な生地がもたらす、張りのある質感。控えめな印象の奥に隠れた、作り手の遊び心。伝統的なようで、現代風でもある、いい空気感。服づくりは、ものづくり。いつの時代も、まっすぐに『格好良い』と思える装いを。」とした。

ブランド名は「GOOD VIBES=良い空気感」を略した造語となっており、「遇美(ぐうび):美との遭遇、美との出会い/偶美(ぐうび):偶然訪れる美、思いがけない美」という意味も持たせている。GOOVIのアイテムを着ることで、その時代に合った良い空気感を纏うことができる。すべて国産素材にこだわった特別な素材を使用し、日本の美意識に基づいた世界品質のドレスカジュアルアイテムを展開する。

<商品ディスプレイ>

今後の店舗展開について、八田グループ長は、「まずは、スーツスクエア12店舗とユニバーサルランゲージ メジャーズ2店舗の14店舗から販売を開始するが、14店舗での販売動向を踏まえて、取り扱い店舗を拡大する計画だ」と語った。

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