ショッピングセンター/休業・外出自粛響き4月既存SC売上68.8%減
2020年05月22日 15:30 / 月次
日本ショッピングセンター協会が発表した4月のショッピングセンター(SC)販売状況によると、既存SC売上高の前年同月比68.8%減となった。
テナントは衣料品、雑貨、飲食、サービスなどの店舗の休業の影響が大きく76.2%減と前月から45.5ポイント減、一方でキーテナントは食品スーパー、GMSなどが営業継続をしたこともあり37.2%減で、前月からは20.9ポイント減と、特にテナントの落ち込みが大きかった。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を受けて、感染拡大防止に向けて全館休業もしくは食料品、医薬品などの生活必需品に関連するテナントに限定した営業を自主的におこなうSCが全国的に増加したことが、下げ幅を拡大した主な要因となった。
立地別・構成別をみると、4月7日の7都府県を対象とした緊急事態宣言の対象地域が多く含まれる中心地域・大都市のテナントは、休業期間が長期間にわたったこともあり85.2%減と最大の落ち込みだった。
一方、周辺地域のキーテナントは食品スーパー、GMSが営業を継続したことに加えて食料品の売上が底堅く、27.3%減と下げ幅が最も小さかった。
立地別・地域別をみると、関東は総合で71.9%減と最大の落ち込みとなっている。
8都県中4都県(埼玉、千葉、東京、神奈川)が4月7日の緊急事態宣言の対象となり、4月8日頃から休業を開始したSCが多かったことが要因となった。
また、九州・沖縄は福岡市の不調が目立った中心地域が、84.0%減と大幅に減少し、総合では70.6%減と関東に次ぐ下げ幅となった。
都市規模別・地域別をみると、総合で大都市は74.3%減となり、その他の地域の64.5%減を概ね10ポイント下回っている。
大都市のなかでも千葉市(80.7%減)、大阪市(83.1%減)、福岡市(85.9%減)では80%を超える下げ幅となった。
なお、5月に入り感染予防対策に取り組みながら営業を再開するSCも出始め、順調な売上動向が見られるという。
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