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日本百貨店協会/11月売上高は9カ月連続プラスで4.5%増

2022年12月26日 10:00 / 月次

日本百貨店協会が12月23日に発表した2022年11月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象71社・185店)の売上総額は約4692億円(前年同月比4.5%増)だった。

<11月の実績>

実数 前年同月比
売上高総額 4692億円 4.5%増
総店舗面積 484万472m2 1.8%減
総従業員数 5万4500人 5.6%減

11月の売上高は4.5%増、入店客数1.2%増と共に9カ月連続プラスとなった。中旬以降気温が高く推移したことと新型コロナ感染者数増加により、伸び率は前月より減少したが、引き続き活発だった高額消費と、前月の水際緩和で増勢に転じたインバウンドがけん引した。各社企画の外商催事や物産展など食品催事も好評だった。コロナ前との比較では、消費増税の反動が残る2019年比では3.0%減、特殊要因のない2018年比では8.8%減だったが、2018年実績を超える店舗もあり回復基調は続いている。

顧客別では、インバウンドが、円安と水際緩和から403.2%増(8カ月連続/シェア3.7%)と、前月より68.0ポイント上昇した。コロナ前の2019年比では32.9%減と約7割まで戻っている。国内市場は1.4%増(9カ月連続/シェア96.3%)とプラスを維持したが、2019年比では1.3%減と、コロナ前の水準には僅かに届かなかった。

地区別では、8地区で前年をクリアした大都市(10都市/7.0%増)が14カ月連続増となったが、地方(10都市以外の地区/2.2%減)は7地区で前年割れし、8カ月ぶりにマイナスに転じた。商品別では、主要5品目のうち4品目で前年実績を超えた。増勢が続く高額品では、ラグジュアリーブランドの価格改定に伴う駆け込み購買やインバウンド需要も見られた。衣料品や服飾雑貨では、天候与件から季節商材は苦戦したが、ジャケット、トラベルバッグ、紳士・婦人靴が動いた。食料品は、生鮮食品が価格高騰や巣ごもり需要の反動から前年を下回ったが、菓子は手土産やお歳暮が好調で15カ月連続増となった。おせち、クリスマスケーキ、福袋の予約は堅調に推移している。

物価高等厳しい消費環境の中、各社では、最需要期の年末商戦で業績回復を確かなものとすべく、感染防止に注力しつつも、様々な営業施策を展開している。

■先月の日本百貨店協会の実績
日本百貨店協会/10月売上高は8カ月連続プラスで11.4%増

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