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日本フードサービス協会/11月の外食売上8.9%増、法人の宴会需要は低調

2022年12月26日 10:58 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の11月度売り上げ状況は、前年同月比8.9%増となった。

11月度 売上高前年同月比
全体 8.9%増
ファストフード 9.2%増
ファミリーレストラン 7.5%増
パブ・居酒屋 14.7%増
ディナーレストラン 8.1%増
喫茶 11.4%増

11月の外食は、コロナ第8波が拡大中も行動制限がなく、相次ぐ価格改定に加え、インバウンド受け入れや全国的な旅行支援が10月から実施され、おおむね表面上の売り上げ数値は伸びている。

原材料費・光熱費・人件費の高騰、自粛気味の消費マインドが加わり、特に夜間の客数が振るわず、飲酒業態全体の売り上げは2019年比で38.6%減とどまっている。

ファストフード業態は、全体売り上げは9.2%増、2019年対比は11.6%増だった。「洋風」は、サッカーW杯にちなんだ期間限定メニューなどの充実でテークアウト・デリバリーが堅調で、売り上げは11.7%増となっている。「和風」は新商品が好評で売り上げ8.1%増。「麺類」は、客数減・店舗数減の中、店内飲食の回復や季節メニューの好調により、売り上げ6.8%増。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「持ち帰り米飯」の単価が高めの商品や「回転寿司」の低価格キャンペーンなどで売り上げ6.5%増。「その他」は、「アイスクリーム」がテークアウト商品の堅調に加え、イートイン商品も好調、「カレー」はキャンペーンやトッピング販売が奏功し、売り上げ5.1%増だった。

ファミリーレストラン業態の全体売り上げは7.5%増、2019年比では6.1%減となった。「洋風」は、価格改定による客単価上昇に加え客数増もあり、売り上げ8.9%増。「和風」は、全国旅行支援の効果もあり、売り上げ8.1%増。「中華」は、店内飲食、店外消費ともに好調で売り上げ9.3%増。「焼き肉」は、夜間の客の戻りが思わしくなく売り上げ0.2%増となっている。

パブ・居酒屋業態は、コロナ拡大を見越した忘年会の先取りやサッカーW杯の観戦需要などがあり、飲酒業態全体の売り上げは前年比で14.7%増となった(「パブ・ビアホール」24.4%増、「居酒屋」10.2%増)。しかし、法人の宴会需要や夜遅くの需要は戻らず、2019年比では38.6%減だった。

ディナーレストラン業態は全国旅行支援やインバウンド需要で客数は増加しつつあり、売り上げは8.1%増となったが、一部では人手不足による営業時間の短縮やコロナによる入店者数の制限などがあり、2019年比では15.5%減となった。

喫茶業態では、夜間の来店は回復が鈍いものの、昼間は季節メニューの好調で客足の戻りが早く、売り上げは前年比11.4%増、2019年比では12.8%減となっている。

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