日本百貨店協会/12月の売上高は2.8%増、2カ月連続のプラス
2025年01月24日 16:27 / 月次
日本百貨店協会が1月24日に発表した12月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・178店)の売上総額は約6616億円で、前年同月比2.8%増だった。
12月 | 実数 | 前年同月比 |
売上高総額 | 6616億円 | 2.8%増 |
総店舗面積 | 450万4575m2 | 3.7%減 |
12月の売上高(2.8%増)は2カ月連続のプラスとなった。
インバウンドと、宝飾品など高額商材や化粧品が伸びたほか、気温低下に伴う冬物需要の高まりから、主力の衣料品が伸長した。外商催事や物産展など各社のイベント施策も奏功し、年末商戦は活況だった。季節商材のおせちやクリスマスケーキも好調に推移した。
インバウンド(免税売上)は、円安傾向が進む中、売上高625億円(31.1%増/33カ月連続/シェア9.5%)、購買客数59.9万人(36.6%増)と、ともに12月として過去最高。購買客数は、調査開始(2014年10月)以来、過去最多(2024年6月:57.9万人)を更新した。
国内市場は2カ月連続で前年実績を確保。売上に占めるシェアは90.5%と前月より0.5ポイント拡大。高付加価値商材と、冬物衣料や防寒アイテムが好調だった。
都市(10都市)は、8地区で対前年プラスだった。インバウンド需要とラグジュアリーブランドなど高額商品、衣料品がけん引。美術・宝飾・貴金属と化粧品は2桁増と伸長した。
地方(10都市以外の7地区)は、 近畿地区を除く6 地区でマイナスとなり3カ月連続減。身のまわり品と食料品は苦戦したが、衣料品と雑貨は前年実績を超えた。
商品別では、主要5品目のうち、衣料品、身のまわり品、雑貨、家庭用品の4品目で対前年プラス。衣料品は、天候要因などにより、重衣料や防寒アイテムが好調。時計など宝飾品やアクセサリーも伸長したほか、化粧品ではクリスマスコフレ、フレグランスが好調。食料品は物価高の影響もあり、生鮮食品のマイナスが大きく影響した。
なお、同日付で発表された12月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1908億円(前年同月比1.6%増)で、2カ月連続でプラスだった。
12月 | 実数 | 前年同月比 |
売上高総額 | 1908億円 | 1.6%増 |
総店舗面積 | 67万2152m2 | 9.7%減 |
総従業員数 | 1万2644人 | 7.2%減 |
12月の東京地区は、気温低下により冬物衣料や防寒アイテムが伸長したほか、円安基調を背景に免税売上は増勢を強めた。クリスマスや年末商戦も賑わいを見せた。商品別では衣料品、身のまわり品、雑貨が前年比プラスとなった。
年間売上高(2024年1月~12月)は前年比7.7%増で、2019年比8.6%増、2018年比7.3%増とコロナ前の実績を大幅に上回った。
1月16日時点の足元の動向は、初売りも好調な滑り出しとなり、前年比3.7%増で推移している。
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