日本百貨店協会/2月の売上高は1.5%減、4カ月ぶりのマイナス

2025年03月27日 15:30 / 月次

日本百貨店協会が3月25日に発表した2月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・179店)の売上総額は約4254億円で、前年同月比1.5%減だった。

2月 実数 前年同月比
売上高総額 4254億円 1.5%減
総店舗面積 450万935m2 2.5%減

2月の売上高は4カ月ぶりのマイナス。前年の閏年による営業日数減に加え、降雪や寒波など天候要因による入店客数減も響いた。

衣料品や服飾雑貨は、天候などから春物商材の動きが鈍かったが、卒入学などのオケージョン需要は堅調に推移。インバウンドは、春節休暇の前倒し(昨年は2/10~2/17、今年は1/28~2/4)があったものの、前年実績を超え好調を維持。バレンタイン商戦は、豊富な商品展開や関連イベント、SNSを活用した施策なども奏功して活況を呈した。

インバウンド(免税売上)は、為替相場の円高傾向に加え、春節休暇の前倒しというマイナス要素もあったが、売上高538億円(14.5%増/35カ月連続/シェア12.6%)、購買客数54.1万人(29.0%増)と、ともに2月として過去最高。中国本土の購買客数と売上が伸長した。

国内市場は閏年の影響と天候要因などから、4カ月ぶりにマイナス。

都市(10都市)は、札幌、大阪、神戸、名古屋を除く6地区でマイナス。インバウンドは活況。化粧品は2桁増で、美術・宝飾・貴金属もプラスだった。

地方(10都市以外の7地区)は、全地区でマイナス。大雪など悪天候による交通機関の運休・遅延、主要顧客層の外出自粛などによる入店客数減が影響した。

商品別では、主要5品目のうち雑貨を除く4品目で前年割れ。衣料品と身のまわり品は、天候要因から季節商材の動きが鈍かったほか、外商催事の月ズレなどもありマイナスだった。食料品は物価高や客数減もあり苦戦したが、バレンタイン商戦は自家需要や関連スイーツ、イートインなども人気で盛況。雑貨(2.3%増)は前年実績をクリア。美術・宝飾・貴金属は前年にわずかに届かなかったが、国内外ともに好調だった化粧品がけん引した。

なお、同日付で発表された2月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1287億円(2.3%減)で、4カ月ぶりにマイナスだった。

2月 実数 前年同月比
売上高総額 1287億円 2.3%減
総店舗面積 66万9046m2 9.9%減
総従業員数 1万2524人 7.6%減

2月の東京地区は、閏年による営業日数減や、気温低下で春物衣料が低調に推移したことなどから、売上高はマイナス。免税売上は春節期間の会期ズレがあったものの、前年同月比2桁増、春節期間対比では3~4割増と高伸した。

3月18日時点の足元の動向は、降雪などの不安定な天候要因や、春節から桜の季節まで需要の谷間にあるインバウンドの低調から、8.7%減で推移している。

日本百貨店協会/1月の売上高は5.2%増、3カ月連続のプラス

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