日本百貨店協会/6月の売上高は7.8%減、5カ月連続のマイナス
2025年07月25日 15:13 / 月次
日本百貨店協会が7月25日に発表した6月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・178店)の売上総額は約4615億円で、前年同月比7.8%減と5カ月連続のマイナスとなった。
6月 | 実数 | 前年同月比 |
売上高総額 | 4615億円 | 7.8%減 |
総店舗面積 | 448万1054m2 | 2.8%減 |
6月は、前年高伸した免税売上(2024年6月:661億円)の反動のほか、休日数減(土曜1日減)による入店客数減(2.0%減)も影響した。
インバウンド(免税売上)は、円高傾向の定着により高額品の購買減少が継続しており、売上高392億円(40.6%減)と4カ月連続マイナス。購買客数は50万人(13.8%減)で2カ月連続マイナス。購買客数は香港、韓国が大幅減の一方、タイ、マレーシアは増加。購買単価は31.2%減と苦戦した。
国内市場は前月まで回復傾向を示していたが、6月は2.8%減と2.0ポイントダウン。
都市(10都市)は全地区でマイナス。福岡、東京、広島は2桁減。引き続き、前年免税売上の高伸影響が大都市店舗で目立った。身のまわり品は22.0%減。美術・宝飾・貴金属は14.1%減だった。
地方(10都市以外の7地区)も全地区でマイナス。入店客数は前年並み(0.6%増)も売上は前月より3.4ポイントダウン。
商品別では、主要5品目すべて前年割れ。特にラグジュアリーブランドのバッグ、財布、靴などの高額品を含む身のまわり品は前年の反動と、前年価格改定前の駆込みもあり2桁減だった。
月後半は高気温が続いたことで、サングラスや晴雨兼用傘などは好調。雑貨では、化粧品(6.3%減)はマイナスに転じたが、国内はUVケアやスキンケア商品などが堅調だった。
食料品は価格高騰の影響などで3カ月ぶりにマイナスとなったが、菓子は国内外の手土産需要が好調で3カ月連続プラス。中元商戦はギフト市場の縮小もあり、贈答品は件数が減少傾向も、自家需要は堅調。月後半からのクリアランスは夏物衣料を中心に好調な滑り出し。
なお、同日付で発表された6月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1410億円(10.6%減)で、5カ月連続マイナスだった。
6月 | 実数 | 前年同月比 |
売上高総額 | 1410億円 | 10.6%減 |
総店舗面積 | 66万5976m2 | 10.3%減 |
総従業員数 | 1万2434人 | 6.6%減 |
6月の東京地区は、売上高、入店客数(11.7%減)ともに前年を下回った。5月同様、前年免税売上の高伸反動のほか、休日一日減、一部店舗の改装工事などが影響した。インバウンドも売上、購買客数ともにマイナスとなった。
7月17日時点の足元の動向は、免税売上の反動影響が続き、前年比14.8%減で推移している。
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