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セブンイレブン/新コンセプト店舗「SIPストア」上期中にテスト出店

2023年03月10日 12:50 / 店舗

セブン&アイ・ホールディングスは3月9日、セブンーイレブン・ジャパン(SEJ)とイトーヨーカ堂(IY)のパートナーシップに基づく、新コンセプト店舗「SIPストア」のテスト店舗を今年度の上期中に出店すると発表した。

<SEJのホームページ>
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SIPとは、SEJ・IY・パートナーシップの略称で、コンビニとスーパーストアを組み合わせた新型店舗のコンセプト。セブン-イレブンの標準店舗は、売場面積約132.23m2に約2500SKUを展開するが、SIPストアは売場面積330.58m2~495.87m2で、5000SKU~6000SKUを展開する。

現在、イトーヨーカ堂、ヨークベニマル、ヨークが展開するスーパーマーケットは、売場面積約991.73m2以上で、2万SKU以上を展開している。セブンイレブンよりも大型の店舗に、スーパーマーケットで展開するアイテムを導入することで、さらに「食」のニーズに対応する、新しいコンセプト店舗の確立を目指す。

セブン&アイの井阪隆一社長は、「日本は、人口動態をはじめ、社会構造が激しく変化している。2030年には75歳以上の人口が20%、単身世帯が38%、働く女性の増加と、消費の形態が大きく変化することが想定される。この変化に対応すべく、生鮮品や冷凍食品、また新しいカテゴリーの品揃えの充実が可能な新しい店舗フォーマットを作り、コンビニエンスストア事業とスーパーストア事業で培ってきた知見やネットワークを融合することで、お客様の変化に対応する」と述べた。

その上で、「新コンセプト店舗においては、イトーヨーカドーが育ててきたブランドである『顔が見える野菜。』、冷凍食品の『イーズアップ』や『セブンプレミアム』、新ブランドの『セブン・ザ・プライス』などの拡充を想定している。これにより、変動する社会の中においても、さらなる食のニーズへの対応が可能となり、さらなる成長を目指せる。新コンセプト店舗の面積は100坪程度。品揃え・アイテム数は約2倍の5000から6000アイテム。今年度の上期にテスト店を開業し、次世代の潜在ニーズを捉える」と語った。

SEJの永松文彦社長は、「やはり今のコンビニエンスストアの大きさでは、地域のお客様のニーズに応えきれていない点がある。1.5倍から2倍ぐらいの大きさの店舗にして、3000ではなく、5000アイテムぐらいの品揃えをすることによって、より大きな売上を達成できる。これは、昨日、今日、考えたことではない。かねてから、ワンフォーマットからの脱却ということで、それぞれの地域に合わせた店舗のあり方が必要だということで、こういったことをずっと考えておりました」と述べた。

SIPストアでは、セブンイレブンのレイアウトを基本に、生鮮三品、常温フルーツ・野菜、セブンプレミアム・日配品、冷凍食品・アイス・デザート、ドリンク・酒、パン、菓子、加工食品、雑貨、カウンターファーストフードを展開する。

生鮮売場では、生鮮三品を拡大するほか、IYが育ててきた青果ブランド「顔が見える野菜。」などオリジナル生鮮を品揃えする。また、プライベートブランドの「セブンプレミアム」「セブン・ザ・プライス」を拡大する。さらに、冷凍食品売場を拡大するほか、新たな販売設備として新型什器を開発する。新たな商品・新たな設備・新たなレイアウトでこれまでにない品揃えを実現する計画だ。

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