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福島県会津若松市/「ひのき薬局」一新、図書館併設で社会的孤立防止

2023年06月22日 10:40 / 店舗

会喜地域薬局グループは7月18日、福島県会津若松市で運営する「ひのき薬局」を全国でも珍しい図書館併設の薬局としてリニューアルオープンする。処方せんがなくとも気軽に立ち寄れ、利用者同士のほか、薬剤師や管理栄養士らとも会話が楽しめる場にすることで、地域住民の社会的孤立を防ぐ。7月7日・8日には内覧会と住民説明会を実施する。

<ひのき薬局>

1998年にオープンしたひのき薬局は、建物の老朽化により2022年3月から建て替えをしている。この機会を活かし、薬局店舗に図書館を併設するという試みを行った。従来の薬局では主に薬物治療によって患者の身体的・精神的健康に寄与してきたが、社会的健康へ影響を及ぼすことが難しいという課題があった。

<薬局内>

そこで、先行事例が多くあり、利用者の費用負担の発生しない図書館という機能を薬局に付随させることで、従来の薬局機能と相乗効果が期待できると考え薬局の設計を行った。また、特に用事がなくてもふらっと立ち寄れたり、地域住民が利用できるようにフリースペースやミーティングスペースも設置した。今後は、図書館を通して、地域と薬局がつながりを感じられる場所を提供することで「社会的健康」も提供したいという。

<図書館ゾーン>

図書館として、広さ168m2の1階と2階の待合室に本棚を設置し、自由に図書を閲覧できる環境を整備した。また、1階の図書スペースは畳の小上がりとして床暖房がついており、2階にはカウンターと椅子のフリースペース(電源付)を設けた。6月中旬にはどのような本を読みたいか地域のニーズを探るイベントも実施。将来的には本を2000冊ほど用意する計画だ。また、棚に自分がセレクトした本を並べられる「一箱本棚オーナー制度」なども導入予定で、多くの人が利用できる工夫をする。

<薬局ゾーン>

薬局としては、調剤室の広さは従来の約3倍となる49.7m2を確保、高齢化に対応するための施設管理室を別途設置した。また、今後需要が予測される輸液や注射剤を調剤できるように「無菌調剤室」も設置した。薬剤師4名、医療事務4名、管理栄養士2名が勤務し、外来業務だけでなく在宅療養中の患者への訪問も実施する。また、管理栄養士は、すでに認定を取得している「ひのき薬局認定栄養ケア・ステーション」としての栄養指導や調理教室、栄養談話などの活動にも従事する。

会喜地域薬局グループは、福島県会津若松市で6薬局、いわき市で2薬局を運営する3法人からなるグループ。「親切で温かい質の高いサービスの提供」をミッションに、地域に密着した薬局サービスを提供している。

■ひのき薬局
所在地:福島県会津若松市東千石1-2-30
TEL:0242-38-2838
アクセス:会津バス千石ニュータウンバス停から東側に徒歩5分
営業時間:9時~18時
店休日:土日

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