カンロ飴/発売以来初のリニューアル、60年目の刷新
2017年11月14日 17:50 / 経営
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カンロは11月14日、長期ビジョン、新たなCI(コーポレート・アイデンティティ)を発表した。
長期ビジョンとして、「糖から未来をつくり、世界中の人を笑顔にするキャンディNo.1企業になる」を掲げた。
この目標を達成するため、素材と機能性にこだわったイノベーション、製品の海外輸出を手始めにグローバリゼーション、CSR活動などサスティナビリティに取り組む。2037年までに国内売上3倍、キャンディ販売金額シェア2016年10%を30%に伸ばし、現在1%未満の海外売上比率を50%に引き上げる。
また、40年ぶりに変更した新CIに基づき、同社の主力商品である「カンロ飴」を60年ぶりにリニューアルする。素材にこだわり、添加物を極力使わない方針のもと、アミノ酸の使用をやめ、元祖「素材を生かす」キャンディとして、砂糖、水飴、しょう油のみで作り、2018年秋に発売予定。
現在、少子高齢化や低糖質食品のブームで、キャンディ市場の中でもハードキャンディの売上が減少している。同社は、長期ビジョン、新CIを策定する際、昨年から30~40代の社員を中心に、「カンロ未来像プロジェクト」を立ち上げた。キャンディ以外の食品への参入も議論し、海外進出など同社の将来像について議論。そこで出された意見も踏まえ、経営陣は「キャンディ専業企業」としての成長を目指すことを決定した。
極力添加物を使わず、素材にこだわる新CIの象徴として、「カンロ飴」と「金のミルク」を強化する。「カンロ飴」は、幼児から大人、シニアまでライフタイムに寄り添うキャンディを目指し、元祖「カンロ飴」のリニューアル、エクステンション商品の発売で、新たな顧客層を開拓する。
香料・着色料不使用で、今後同社の目指す「素材を生かしたものづくり」のシンボル商品として「金のミルク」のプロモーションを2018年以降拡充する。2017年3月期比10%増の売上目標を掲げている。
さらに、5年前いったん停止した海外事業を本格的に年内再開する。2022年までに中国含むアジア諸国への輸出を開始。2027年までには輸出とともに海外生産に取り組む。
三須和泰社長は、同日行われた長期ビジョン発表会で、「糖にネガティブなイメージもあるが、糖は脳の栄養になり、オリゴ糖のようにお腹の調子を整える機能性もある。糖と歩む企業として、糖への理解を深める活動も行う。糖のおいしさを生かす商品を生み出す工場も飴は2工場に集約、人気のグミは飴の松本工場に製造ラインを新設し、製造能力を2倍にする」と説明。
また、「添加物をできるだけ使わず日本でも、海外でも販売でき、ヒットする商品を作りたい。高価な高付加価値商品にこだわらず、現地の方でも購入できる価格帯でおいしい製品を提供する。また、のど飴を進化させ、不快感のケアだけでなく、キュアできるような機能性商品にも取り組む。糖から未来をつくる企業として、国内外で新たな成長を目指す」と話した。
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