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ファミリーマート/機関投資家の特別配当要請を拒否

2020年08月17日 13:00 / 経営

ファミリーマートは8月14日、Oasis Management Company Ltd.によるファミリーマートに関する声明について、見解を発表した。

7月8日付で公表した、伊藤忠商事と東京センチュリーが出資するリテールインベストメントカンパニーによるファミリーマートの普通株式を対象とする公開買付けに関し、Oasis Management Company Ltd.から、ファミリーマート取締役会に対して公開買付け決済前を基準日とする特別配当の実施を要請した旨の声明が公表された。

ファミリーマートは、一般株主からの意見についても真摯に受け止め、公開買付け等に関するファミリーマートの意思決定の公正性を担保するため特別委員会を開催しその意見を聴取し、伊藤忠商事から独立した取締役を中心に構成される交渉担当役員において、特別配当の実施の是非について検討を行った。

交渉担当役員としては、特別配当に関しては、「公開買付けの買付け等の価格について、ファミリーマートの考えを具体的かつ詳細に示した上で応募非推奨の意見とし株主に判断を委ねている既存の枠組みを変更し、株主を混乱させかねないこと」「予定外の資金流出によりファミリーマートが賛同している公開買付けの成立後に予定している各施策の実現に支障を生じる可能性があること」等を理由に特別配当を行わない旨を特別委員会に諮ったところ、特別委員会においても同様の理由から特別配当を行わない旨が適当である旨の回答を得た。

そのため、ファミリーマートとして、特別配当を実施しないことを決定した。

ファミリーマートは、公開買付け公表の際に意見表明したとおり、公開買付価格である2300円は、ファミリーマートの一般株主に投資回収機会を提供する観点では一定の合理性があり、妥当性を欠くものとは認められないものの、一般株主に対し公開買付けへの応募を積極的に推奨できる水準の価格に達しているとまでは認められないことから、株主に対して公開買付けへの応募を推奨することまではできず、公開買付けに応募するか否かは株主の判断に委ねることとしている。

一方で、市場環境が急激に変化し業態を超えた競争が激化している小売業界において、ファミリーマートの非公開化は、ファミリーマートグループとその他伊藤忠商事グループ各社やその緊密関係先との間の連携・協働等を円滑かつ効率的に実施することを可能とし、従来のバリューチェーンに変革をもたらす新しいビジネスモデルへの転換を追求することで、中長期的な企業価値向上にも資するものとして必要であると考えており、公開買付けに賛同しているという。

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