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そば・うどん店倒産/1~9月前年同期の2倍に

2020年10月19日 14:00 / 経営

東京商工リサーチは10月16日、2020年1~9月「そば・うどん店」の倒産状況を発表した。

2020年1~9月の「そば・うどん店」の倒産は15件(前年同期比87.5%増、前年同期8件)で、前年同期と比べほぼ2倍増だった。特に、個人事業が8件と前年同期の2件から4倍に増加した。

<「そば・うどん店」倒産年次推移>
「そば・うどん店」倒産年次推移
※出典:東京商工リサーチホームページ

1~9月比較では、過去30年間で2011年などに記録した最多件数(16件)に迫る4番目の高水準で、すでに前年の年間件数(13件)を上回っている。

大手チェーンとの競合に加え、食の多様化や後継者の不在などで小規模の「そば・うどん店」の経営環境は悪化していた。さらに、新型コロナ感染拡大で、休業や時短営業を余儀なくされ、売上が落ち込んでいる。15件のうち、新型コロナ関連倒産も1件発生した。

1~9月の「そば・うどん店」倒産15件の内訳は、「そば店」9店、「うどん店」6店舗。このうち、8件が個人事業、6件が有限会社、株式会社は1件のみで、いずれも従業員数5人未満の小規模店舗だった。「そば・うどん店」の倒産が現在のペースで推移すると、2015年の24件以来、5年ぶりに年間20件台に乗せる可能性が出てきた。

負債総額も3億700万円(同比55.0%増、同1億9800万円)と1.5倍増だった。件数の急増が背景にあるが、負債5000万円以上1億円未満が1件だったのに対し、14件は1000万円以上5000万円未満と零細規模が大半を占めている。

今回の調査は、日本産業分類(小分類)の「そば・うどん店」を抽出し、2020年1~9月の倒産を集計、分析した。

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