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ヤオコー/来期は外出・外食復調で厳しい競争環境を想定

2021年12月17日 16:10 / 経営

ヤオコーは12月17日、年末社長記者会見を開催し、来期の見通しと主な施策を発表した。

川野澄人社長は、「新型コロナウイルスの動向は、まだ読み切れない。一方で、ワクチン接種、経口薬の開発が進み、4月以降、コロナの影響が減る可能性がある。コロナ禍では、家庭内の食事への回帰による巣ごもり需要があったが、来期以降は、外出・外食が回復することで、スーパーマーケットは厳しい競争環境になると想定している」と述べた。

<川野社長>
川野社長

現在、原材料価格の上昇、円安、電気代の上昇が進んでいるため、コスト高の中での商売となる。また、少子高齢化による食のマーケット縮小はすでにはじまっている。限らたパイの取り合いは避けられない状況にある。

川野社長は、「ゼロサムゲームから抜け出して、価値を提供するのが、当社の役割だ。競争環境は厳しいが、お客様をきちんと見ながら、満足度が上がる取り組みを地道にしたい。鮮度がいい、おいしいことはもちろん、好みの商品が選べる、接客がいいといった基本を磨き、価値を生み出す」と語る。

ヤオコーでは、豊かで楽しい食生活提案型スーパーマーケットをテーマに掲げ、ライフスタイルを提案している。改めて、提案をしっかり行うことで、新しい需要を生み出すことを目指す。

例えば、2021年は7月に、店舗で「豊洲祭り」を開催した。魚の需要が減少する中で、さまざまな魚種を提案。旬の魚を手頃な価格で販売し、食べ方を訴求するとともに、魚の下ごしらえサービスも提供したことで、一定の手ごたえがあったという。

2021年の業績については、新型コロナウイルスの影響が強くあり、感染が拡大した7月、8月は巣ごもり需要があった。また、前期から取り組む価格政策に一定の効果があり、客数が増えた側面がある。部門別の特徴としては、昨年と異なり、デリカ部門が大きく伸長した。家庭内調理が拡大した一方で、家庭内での料理疲れもあり、デリカが伸長したと分析している。

2022年は3月に子会社のフーコットが、東京都昭島市にディスカウント新業態の2号店「フーコット昭島店」を出店、2月に子会社のエイヴイが神奈川県海老名市に「エイビイ海老名店」を出店する予定だ。4月以降の来期は、ヤオコーが「さいたま櫛引店(仮称)」を出店するなど4店舗の出店、フーコットも1店の出店を計画している。

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