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セブン&アイ/オッシュマンズの全株式をABCマートに売却

2022年02月10日 14:20 / 経営

セブン&アイ・ホールディングスは2月10日、同社の保有するオッシュマンズ・ジャパンの発行済み全株式(1万5000株)をエービーシー・マート(以下ABCマート)に売却すると発表した。

譲渡価額は、守秘義務履行のため非開示としている。

オッシュマンズは、1983年に米国OSHMAN’S SPORTING GOODS INC.とイトーヨーカ堂が業務提携し、イトーヨーカ堂グループのスポーツ分野専門店業態を担う関連会社として1984年12月に創業。2012年3月、セブン&アイによる増資に伴い同社直轄事業会社へ資本関係を改変している。

ライフスタイルの中でスポーツやファッションを楽しむ都会生活者をターゲットに、最先端かつ話題性のある商品を提案・提供するスポーツライフスタイルセレクト専門店として、グループの価値向上に貢献してきた。一方で、小売業界を取り巻く環境は大きく変化しており、新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に、消費行動や生活に対する価値観が大きく変容し、巣ごもり消費や店舗離れによるオンライン購買が広がっている。

こうした状況下において、同社は、2021年7月1日に公表した「中期経営計画2021-2025」にて示した事業ポートフォリオの考え方に基づき、グループシナジーの創出や事業構造改革による経営再建に向けてオッシュマンズを支援してきたが、グループの経営資源による再構築では、顧客への提供価値、事業価値の最大化を図ることは困難であると判断。同社の成長性、効率性の向上を促すベストオーナーの探索を検討していた。

ABCマートは、さらなる成長のためには、新しいマーケットへの進出も必要であると考え、コロナ禍にあたって、消費者の生活様式の変化に伴い、健康や野外活動に世界的な関心が高まる中、キャンプなどのアウトドア分野、ランニング、フィットネスといったパーソナルスポーツのウエア、グッズの成長性は高いと捉え、参入の機会を探していた。

両社が協議を重ねてきた結果、ABCマートが持つ出店に関するデータ、国内1000店舗強の運営システムを活用することが、オッシュマンズの成長性、効率性の向上に資するものと判断し、株式を譲渡することを決定したという。

オッシュマンズの2021年2月期決算は、売上高38億2100万円、営業損失5億3600万円、経常損失5億3500万円、当期損失4億3000万円。

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