流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





くら寿司/田中社長「業界の信頼は失われたが、頑張って欲しい」とコメント

2022年09月07日 16:00 / 経営

くら寿司の田中邦彦社長は9月7日、スシローのおとり広告などの問題についてどう考えているかとの記者団の質問を受け、「業界の信頼は失われたが、頑張って欲しい」とコメントした。

<質問に答える田中社長>
田中社長

田中社長は、「システムがないところがやると、こういうことが起こる。システムだけではなく、共通の運営をするには、責任と能力のある人間も置いていないとダメだ。だから事件になってしまった。1000億円、1500億円、2000億円と企業規模によって、求められシステムは異なる。当社の場合は、成長に応じて、回転寿司レーンや寿司カバーなどを導入し、人も入れている。また当社では、全国で20人~30人の人間が、回転寿司レーンを見ている。5分間で、30種類を流す決まりで、カメラシステムで数値管理をしている。問題があれば、本部から店舗に指示を出す。そのため間接費は上がっている」と述べた。

その上で、「回転寿司というのは、元禄寿司の(故・)白石(義明)さんが生み出し、田中が大きくしたと言われている。ありがたいことだ。大きくなるにしたがって、42坪が60坪、80坪、120坪になる。これに従って、機械なりシステムがいる。もう一つ、重要なのは人だ。責任ある人が、要所、要所にいるかどうか。これを私どもは、30年、35年かけて作った。なかなか人を育てるのは難しい。現場を知っていれば、大きな事故には、つながらない。真摯に売上予測をする。そして、商品の在庫がどれだけあるのか。我々は、さらにバージョンアップしていこうと思っている。2000億円に向けて、さらなる改革をしないと事故が起きる」と続けた。

最後に、「業界の信用・信頼は失われた。けれども、あの(大型店の)システムは、私が作った。新しい経営者は、知らないだろうが、タッチパネルもはじめはインターフォンだった。それを皆さん、まねてやった。だから、他人事とは思えない。是非、頑張ってほしいと思う。私どもも襟を正して、業界の信用・信頼の回復に努めたい」とコメントした。

なお、くら寿司では、売上予測を年間で立てたのち、毎月売上予測を立て直し、直前の3日前にも売上予測をしている。そのため、翌日、3日後に商品が切れるということはないという。

■スシローのおとり広告について
消費者庁/あきんどスシローに景品表示法に基づく措置命令
https://www.ryutsuu.biz/government/o060945.html

関連記事

経営 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧