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ANAP/業績不振で事業再生ADR申請、上場来初の債務超過

2023年10月13日 17:17 / 経営

レディースアパレルのANAPは10月13日、ここ数年にわたる業績不振の状況に鑑み、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続き(以下:事業再生ADR手続き)を申請したと発表した。

ANAP

また、事業再生ADR手続き期間中における同社の資金繰りを確保し、事業再生を支援することを目的として、資本業務提携先であるネットプライスとの間でDIPファイナンスに関する契約を締結した(極度額5億円、固定金利2%)。

同社は、2023年8月期決算では、4期連続の営業利益の赤字となり、期末において上場来初めての債務超過(8億9300万円)となっている。

制限が緩和・解除されたことにより人流が回復し、主力事業である店舗販売事業については改善の兆しがあるものの、その効果は下半期に限定され、当初予想に対して売上高・利益ともに未達となった。

もう一つの主力事業であるインターネット販売事業においては、同事業を立て直すべく2022年10月31日に第5回新株予約権を発行し、その調達資金を広告宣伝費に充当することを予定していたが、株価低迷により新株予約権の行使が進まず資金調達が実施できなかったことや、費用対効果を考慮し各種施策の実施を抑えたことなどから、当初予算に対し売上高・利益ともに大幅な未達となっている。

8月30日に、事業再生実務家協会に対し、事業再生AFR手続の正式申込みを行い同日付で受理されている。

8月31日に同協会との連名にて、取引金融機関に対して、借入金の残高維持を求める一時停止の通知書を送付した。

また、2023年9月12日に第1回債権者会議を開催し、前述の一時停止の期間を2023年12月26日開催予定の「事業再生計画案の決議のための債権者会議」の終了時(会議が延期・続行された場合には、延期・続行された期日を含む。)までとす
ることと、ネットプライス社を貸付人とするDIPファイナンスの実施および、その取扱いについて取引金融機関全社の同意を得ているという。

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