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コロワイド/グループ全工場で「食品リサイクル率100%」達成

2023年11月02日 11:10 / 経営

コロワイドは11月1日、セントラルキッチン(CK)を含むグループ全工場で「食品リサイクル率100%」を達成したと発表した。

グループは、現在、連結子会社でグループのマーチャンダイジングの要でもあるコロワイドMD管轄の4工場のほか、グループ全体で10工場を有している。これまでグループの主力CKである神奈川工場を除き、すべての工場で「食品廃棄ゼロ」を達成済だった。

今回、神奈川工場において、食材加工過程で排出される食品由来の廃棄物(=食品残さ)をメタン発酵処理し、バイオガス発電による再生可能エネルギーへと転換するとともに、メタン発酵処理後の残さを建築用のセメント製品としてリサイクルする業務委託フローが実装されたことに伴い、グループの全10工場で「食品リサイクル率100%」を達成した。

<回収された食品残さ>

コロワイドでは、今回の業務委託を機に、これまで焼却処理されてきた廃棄物(約100トン/年)が全量リサイクル処理に回ることで、神奈川工場だけで概算で年間14トンのCO2排出量の削減と、同じく37,300kWhの再生可能エネルギーの創出に寄与するものと見込んでいる。

<処理施設への収集運搬の様子>

神奈川工場では、従前から、個別に包装されて出てきた廃棄物を従業員が手作業により分別するなど、リサイクル可能な状態にするために相当の工数が発生していた。加えて、分別困難な廃棄物性状のものを焼却処理してきた経緯があり、そのいずれもが「食品リサイクル率100%」の達成に向けての課題となっていた。今回の業務委託はこれら双方の課題解決に資するものです。

<業務委託の流れ>

神奈川工場におけるリサイクル業務委託の実装にあたっては、トータルコーディネーターとして市川環境エンジニアリング、食品廃棄物の収集運搬については処理運搬事業者として松屋フーズ、再生処理については処理業者として三菱マテリアル傘下のニューエナジーふじみ野の各社の協力を得た。

今回、メタン発酵処理を担うニューエナジーふじみ野は神奈川工場固有の課題に対応可能な設備を有しており、併せて食品リサイクル法への適合も可能となった。

一般に食品廃棄物は燃えるゴミとして焼却または埋立て処分されるため、エネルギーが有効活用されないケースがあるが、メタン発酵によりエネルギーを取り出すことで、電気エネルギーや熱エネルギーとして漏れなく再利用が可能となることから、昨今、リサイクル技術としての有用性に期待が高まっている。

また、コロワイドグループと同業の松屋フーズは、近年、産業廃棄物の収集運搬業務を新たな業態として育成しており、グループではその豊富なネットワークを活用し、今回の業務委託に留まらず、さらなる協働の機会を追求していきたい考えだという。

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