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ショッピングセンター/人材確保に営業時間・休業日見直し広がる

2023年12月22日 15:30 / 経営

2023年のショッピングセンター業界では、スタッフの働き方改革などのため、営業時間・休業日見直しの動きが広がった。

「トレッサ横浜」(横浜市港北区)は、10月2日から閉店時間を1時間繰り上げた(全館21時→20時、三和・グルメタウン22時→21時)。

「たまプラーザテラス」(横浜市青葉区)は2024年1月30日より年間3日の全館休館日に加え、出店企業が年間2日自由に休業日を設定できる制度を採り入れる。

また、「アミュプラザみやざき」(宮崎県宮崎市)、「パープルタウン」(鳥取県倉吉市)、「木の葉モール橋本」(福岡市西区)で営業時間フレックスタイム制を導入する動きがみられた。

日本ショッピングセンター協会では深刻化する人手不足への対応として、「人材確保委員会」を設置した。デベロッパー、テナント双方の意見交換を行い、2024年半ばには意見の取りまとめを発表する予定だ。

12月22日開催された日本ショッピングセンター協会の記者会見で、小田急SCディベロップメントが新宿ミロードにおける人材確保のための事例を発表した。

新宿ミロードは、10月から店舗の希望で営業時間中に一時的な休業時間を設定できる「中休み制度」を導入している。

さらに、12月31日より、休業日を現行の年3日(8月の2日間、1月1日)に加え、12月31日と8月休業日の前日の半日を追加する(年間休館日4.5日に増加)。

<小田急SCディベロップメントの市野取締役>
小田急SCディベロップメントの市野取締役

市野聡取締役は「スタッフが新宿ミロードで働きたいと思える施設にするため、アンケート調査をしたところ、営業時間の柔軟な対応、休館日増設の要望が多かった。そこで、中休み制度を開始し、トイレ・休憩に行きづらい店舗のワンオペ運営や通しシフトの発生に対応している。現在、飲食1店舗・物販2店舗が利用している。中休みを『ピンチになったら利用したい。制度があるだけで心強い』という声もあがっている」と説明した。

そのほかにも「WEB申請など業務負荷の軽減、食事サポートも行っている。スタッフのモチベーションアップ、コミュニケーション強化のため、夏祭り・ハロウィーンといった従業員懇親パーティーを開催している」と話した。

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