糖質ゼロ・オフ食品／2017年度290億円市場に、ローソンがシェアトップ

2018年03月06日 12:00 ／トピックス

TPCマーケティングリサーチの「2018年　糖質ゼロ・オフ食品の市場分析調査」によると、2016年度の糖質ゼロ・オフ食品市場は、前年度比28.0％増の210億円となった。

＜糖質ゼロ・オフ食品市場規模推移＞

ここ数年、メディアで糖質制限の取り扱いが増え、認知度が向上している。

従来の同市場は、糖尿病患者向けの商品を通販で展開する企業が中心となっていたがここ数年、テレビや雑誌などで糖質に関する特集が取り上げられる機会が増え、消費者の糖質制限の食事に対する認知度が向上。

健康な人の間でも、ダイエットや生活習慣病の予防のために取り入れる動きが広がったことから、市場規模は急速に拡大している。

2017年度は、前年度比38.1％増の290億円となる見通し。

なお、糖質ゼロ・オフ食品が市場全体に占める割合では、主食系が1.0％、惣菜系が0.3％、調味系が0.4％となっている。

＜分野別市場規模推移＞

分野別では、パン類が構成比47.4％の99.5億円で最大となった。

次いで、麺類が同27.6％の58億円、ハム・ソーセージ類が同13.3％の28億円、調味料・調味食品が同8.3％の17.5億円で続いている。

また、種類別でも、パン類が最も大きく、半数近くを占めている。

次いで、こんにゃく麺が同14.3％の30億円、ハム・ソーセージ類が同13.3％の28億円、カップ麺が同7.4％の15.5億円で続く。

パン類は、前年度比33.6％増となった。同市場は、ローソンの「ブランパン」シリーズを中心に形成されている。

同シリーズは、糖質を気にする消費者に支持されており、これまでに1億5000万個以上を販売している。2017年度は、敷島製パンや山崎製パン、イオン、ファミリーマートなどの上乗せが見込まれ、同17.1％増の116.5億円となる見通し。

こんにゃく麺は、同3.4％増となった。従来はダイエット目的の女性が主なユーザーだったが、糖質への注目度の高まりから、中高年の男性にも広がりをみせている。

同カテゴリーでは、シェアトップの紀文食品が、売上拡大に向けて店頭での試食販売を実施するなど、新規ユーザーの獲得を推進している。

ハム・ソーセージ類は、同1.8％増となった。同市場は、日本ハムのシェアが高い。2017年度は、プリマハム及びイオンが新たに参入しており、市場活性化が期待される状況にある。

カップ麺は、同29.2％増となった。同市場では、明星食品が2015年5月に即席麺では初となる糖質オフ商品を発売し、カテゴリーの拡大を図ってきた。2017年度は、同2.9倍増の45億円となる見通し。日清食品の「カップヌードルナイス」や、エースコックの「麺ごこち糖質50％オフ」の上乗せなどが見込まれている。

＜企業別シェア＞