日本百貨店協会/1月の売上高4カ月連続減、暖冬・新型ウイルス影響
2020年02月21日 10:50 / 月次
日本百貨店協会が2月21日に発表した1月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象75社・207店)の売上総額は約4703億円(前年同月比3.1%減)、4カ月連続マイナスとなった。
記録的な暖冬で季節需要が減退し、主力の衣料品を中心に冬物商材が苦戦した。インバウンドは、春節の月ズレ(昨年2月5日→今年1月25日)で二桁増となったが、下旬からは新型コロナウイルスの影響により、国内外の集客・売上ともに厳しい商況となった。
顧客別では、国内市場は4.5%減と4カ月連続でマイナスだったが、インバウンドは1月については売上高約316億円(20.9%増)で4カ月ぶり増加、購買客数約45万人(8.7%増)と8カ月ぶり増加している。
地区別では、都市(10都市、2.5%減)、地方(10都市以外の地区、4.6%減)共に対前年比マイナスだが、減少幅は前月に比べ、都市で2.1ポイント、地方で1.3ポイント改善した。
2都市(札幌、広島)、2地区(北海道、東北)では前年をクリアした。
商品別では、主要5品目のうち、食料品(0.2%減)はほぼ前年並みとなった。下旬にスタートしたバレンタイン商戦が好調な滑り出しを見せており、菓子(1.7%増)がプラス転換している。
また、身のまわり品(1.4%減)と雑貨(1.5%減)は僅かに届かなかったが、堅調な富裕層消費とインバウンド効果から、化粧品(0.5%増)と高額品(美術品・宝飾、2.3%増)はともに4カ月ぶりに前年実績を超えた。
衣料品(6.8%減)は暖冬により、コートを中心とした重衣料が苦戦したが、ジャケット、カットソー、ブラウスなど春物商材に動きが見られた。
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