デニーズ/コーヒー豆かすに特化したリサイクルループを国が認定
2022年11月09日 11:00 / 経営
セブン&アイ・フードシステムズは11月8日、同社が運営するデニーズで実施しているコーヒー豆かすの食品循環スキームが、10月24日付で「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)」の規定に基づき、再生利用事業計画(食品リサイクルループ)として、厚生労働大臣、農林水産大臣、環境大臣より認定を受けたと発表した。
<国の認定と循環型スキームの図>
コーヒー豆かすに特化した食品リサイクルループの認定は、レストラン業態としては初めて。デニーズは、セブン&アイグループの「GREEN CHARENNGE2050」に則り、2050年までに食品ロスを75%削減する目標(2013年度比)を掲げている。店舗から排出される食品廃棄物については、調理工程の見直しや自動発注の導入など、さまざまな施策により直近5年間で20%以上(重量ベース)削減している。
コーヒー豆かすは、コーヒーの食数に比例して増え、削減できないという特性がある。そのためデニーズでは、6年前からコーヒー豆かすの再資源化モデルについて研究を始め、2021年9月より神奈川県内の店舗で排出されたコーヒー豆かすを回収し、それを飼料化して活用する取り組みを始めた。
<生ハムとルッコラのかぼちゃグラタン>
できた飼料は、静岡県の牧場「リオグランデ宮島」で牛に給餌される。生産された生乳からできたホワイトソースをデニーズのメニューに活用、「生ハムとルッコラのかぼちゃグラタン」(税込1020円)に使用している。こうして構築された食品循環スキームが、国の「食品再生利用事業計画=食品リサイクルループ」として正式に認定された。
また、ホワイトソースは、同社が運営するコントラクト事業でもシチューのメニューに取り入れるなどデニーズ以外への活用も広げている。今回、認定を受けたことで、今後のコーヒー豆かす回収店舗の拡大や、さらなるリサイクルループ構築などの可能性が広がった。
廃棄、焼却されていたコーヒー豆かすを再資源化する取り組みは、社会課題であるCO2排出削減にも直結する。セブン&アイ・フードシステムズは、これからも循環型社会の実現に向けて、環境への取り組みを継続するとしている。
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