渋谷サクラステージ/竣工で周辺人流43%増加、52店舗オープン

2024年07月18日 17:52 / 店舗レポート

東急不動産は7月25日、渋谷駅直結の複合施設「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」の商業エリアに37店舗をオープンする。18日、まちびらきにさきがけ、オープニング記者会見、内覧会を開催した。

<渋谷サクラステージ>

新しく移転するJR渋谷駅の新南改札に隣接する立地から、居住者やオフィスワーカーの利便性につながる店舗のほか、趣味を楽しむ桜丘エリアに根付くカルチャーを守り次世代に継承するテナント、また、最先端のトレンドやカルチャーを創出・発信するテナントを集積した。

商業施設部分には、先行オープンした12店を加えて全49店舗が出店。年内には3店舗が追加オープンし全52店舗で運営する。

<黒川本部長(左)と星野社長(右)>

7月18日行われたオープニング記者会見で、星野浩明社長は、「渋谷サクステージは、周辺、外部との接続をスムーズにして回遊性を生む機能を有している。地形の高低差や鉄道と国道246号による桜が丘エリアの分断を解消するために、歩行者ネットワークを整備した。着工前の2019年3月と比較して直近2024年3月の施設周辺の人流は43%増加した。また、人流のピーク時間帯の18時~19時でみると、1カ月累計で10万人以上が増加した。働く、遊ぶ、暮らす、さまざまなシーンにおいて、そこに集う人々と新たに訪れる人々の溶け合いを作り、渋谷らしい多様性にあふれた街に人々のライフスタイルを洗練させ、次のステージへ誘う、 そのような町をここ渋谷サクラステージから実現する」とあいさつした。

<アクセス>
渋谷サクラステージ

都市事業ユニット渋谷事業本部の黒川泰宏執行役員本部長は、「東急グループでは、渋谷駅を中心とした半径2.5キロ圏内を広域渋谷圏グレーター渋谷と定義しており、働く、遊ぶ、暮らすが融合した持続性のある渋谷型都市ライフの実現を目指している。 オフィス、商業施設、サービスアパートメントに加え、渋谷駅中心地区では唯一となる住宅を有する渋谷さくらステージは、 この渋谷型都市ライフをまさに体現する施設だ」と施設概要を説明した。

<TSUTAYA BOOKSTORE>

商業施設では、渋谷サクラステージ SHIBUYAサイド4階を「サクヨン」として、カルチャーとフードが交わることで新たなつながりが生まれる場を目指した。

渋谷エリア最大級の書店「TSUTAYA BOOKSTORE」や渋谷で4店舗目となるシェアオフィスの機能性とラウンジの居心地のよさを併せ持つ「SHARE LOUNGE」、渋谷の“にぎわうまちづくり”をめざすカルチュア・コンビニエンス・クラブの新しいアートコミュニティスペースである「re-search」がアート体験とカルチャーの醸成を通じて新たなにぎわいを提供する。

<SHIBUYA SAKURAGAOKA BEER HALL>

桜丘の新たな“商店街”を表現したフードホール「FOOD MET(フードメット)」は3つのエリア、全17店で構成。

1つ目のエリアは、「FOOD MET」で最大面積を占める「SHIBUYA SAKURAGAOKA BEER HALL」となる。

8つの店舗を1つのレストランとして捉え、桜丘エリアに根付く食を通じて、新たなつながりが生まれる場として企画した「ビールづくりは街づくり」をコンセプトに、東急不動産とタッグを組んだ「SHIBUYA BREWERY」が開業し、施設内で醸造する渋谷ならではの地ビールづくりを目指す。

<SHIBUYA BREWERY>

店舗には、表参道のミシュラン一つ星「LATURE」の室田シェフがピザに挑戦する新業態や、学芸大学・自由が丘の人気店「スタンドバインミー」が展開する国産生米麺フォーとスパイスカレーの新ブランド「Stand Pho You」、サクサクジューシーな唐揚げと日本スタイルなお酒が楽しめるビストロスタイルのお店「プレフリトーキョー」などが出店した。

<404 Kitchen>

2つ目のエリアは、新しい食の可能性を模索するラボ要素を取り入れたPOP UPレストランが出店する「404 Kitchen」。

「チャレンジ」をテーマに、これまで店舗を持っていなかった個人やスタートアップ店舗を応援するエリアとなる。元スクウェア・エニックスのゲームプロデューサーでありながら、食べ歩き書籍の執筆や、人気フードブログ「メシクエLV34」を主宰するフードプロデューサー 成沢理恵氏がキュレーションした日本全国からの出店企画や、常設店舗をもたないここでしか味わえないシェフの逸品など、専門店のPOP UPなどを展開する。

また、1年限定のPOP UP店舗として、渋谷・広尾のミシュラン一つ星「熟成鮨万」の白山大将が実現したかった、1品から頼めるアラカルトの鮨屋が出店。若手職人のチャレンジを応援する。

<渋谷 By STREET>

3つ目のエリアは「渋谷 By STREET」と題して、路面店のような個性豊かな店舗が並び、パブリックな賑わいをつくるエリア。

和食シェフの手さばきを眺めながらライブ感で魅せる大人の酒場や、ソウルミュージックの流れるカジュアル寿司、ライブキッチン型鉄板ステーキ専門店、自家製トルティーヤが名物のメキシカンなど、6つの飲食店が軒を連ねる。ひとつひとつが専門店でありながら、いつでも、ひとりでも、だれとでも楽しめる「シン食堂街」が誕生する。

<KATE>

3階は、日本のコンテンツであるポップカルチャーをリアルとデジタルの両面から世界に発信するフロア。

「no more rules.」をブランドスローガンに時代やトレンドに縛られないメイクを提案するカネボウ化粧品のグローバルメイクアップブランド「KATE」の初のグローバル旗艦店や、日本のカワイイ文化を世界に発信するサンリオの旬を提案するPOP UP型ショップが出店。

イベントスペース「BLOOM GATE」と「にぎわいSTAGE」の特徴的なデジタル演出及びAR等の最新のデジタル技術を体験するスペースで構成された、日本の優れたコンテンツ/ポップカルチャーをリアルとデジタルの両面から世界に発信するフロアを目指す。

<カルディコーヒーファーム>

2階は「食」のにぎわいと「食」を通じた新たな体験の出会いを創造するフロア。

渋谷で働く・遊ぶ・暮らす人々の利便性を向上させる店舗を中心に構成した。カルディコーヒーファームを展開するキャメル珈琲が手掛ける新業態や東急ストアが出店。

<東急ストア>

東急不動産と「まちづくり協定」を締結するカルチュア・コンビニエンス・クラブが企画に携わる、食をベースとした地域応援・生産者支援を行う「CHEEAT TOKYO(チート トウキョウ)」が初出店し、渋谷を代表する「食」のにぎわいと「食」を通じた新たな体験の出会いを創造する。

<CHEEAT TOKYO>

テナントリーシングについて、黒川本部長は、「体験型という新しい視点を重視しつつも、地域で生活する方々の利便性という視点も踏まえたリーシングをした。生活必需品を展開する『生活サービス』『飲食』『体験型』の3のテーマでリーシングをしている。業種別のテナントの店舗数構成比は、生活サービス20%、飲食20%、体験型60%程度。店舗面積で見ると、生活サービス30%、飲食30%、体験型40%程度となっている。そもそもモノやサービスを売らないテナントもある中で、従来型の賃料ビジネスの枠組みを超えた新しい商業施設の運営に挑戦している」と語った。

<JR渋谷駅新南改札>

7月21日から、渋谷サクラステージの全面開業に向けて、JR渋谷駅に新たに「新南改札」を開設する。新駅舎3階フロアの一部を「新南改札」として利用するもので、渋谷サクラステージ開業後の1日の利用者数は15万人を想定している。新南改札からは山手線・埼京線の両ホームへ直接アクセスが可能となり、周辺からのアクセス性がさらに向上する計画だ。

<新南改札の配置図>

■施設概要

施設名 Shibuya Sakura Stage
施⾏者 渋⾕駅桜丘⼝地区市街地再開発組合
所在地 東京都渋⾕区桜丘町1番1号ほか
施⾏面積 約2.6ha
竣工 2023年11月 2020年5月
街区 SHIBUYAサイド
(A街区)
SAKURAサイド
(B街区)
日本基督教団 中渋⾕教会
(C街区)
主要用途 事務所、店舗、駐車場等 住宅、事務所、店舗、
サービスアパートメント、
駐車場等
教会等
延床面積 約184,700m2 約69,100m2 約820m2
階数 地上39階(SHIBUYAタワー)
地上17階(セントラルビル)
地下4階
地上30階、地下1階
(SAKURAタワー)
地上4階
高さ 約179m(SHIBUYAタワー)
約90m(セントラルビル)
約127m
(SAKURAタワー)
約16m

 

■渋谷サクラステージ
https://www.shibuya-sakura-stage.com/

CCC/渋谷サクラステージにシェアラウンジ併設「TSUTAYA BOOKSTORE」オープン

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