賃上げ2025/パート時給UAゼンセン平均82円アップで交渉、地方スーパーで100円も
2025年03月05日 12:15 / 経営
UAゼンセンが3月5日発表した2025年労働条件交渉のまとめによると(3月3日時点)、正社員組合員は総合計1万8881円(6.11%、加重平均)、短時間組合員総合計82円(7.16%、加重平均)の要求となった。
3月3日時点で正社員組合員は423組合、短時間組合員は231組合、契約社員組合員は73組合が要求書を提出している。
永島智子会長は「パートタイマーら短時間組合員は7%を目標に設定しているが、現時点で7.16%と過去最高の水準の要求となった。正社員組合員を10年連続で上回る数値でもある。人手不足、物価の上昇から賃上げの機運が高まっている。2023年から高水準での賃上げが続いており、これが定着のフェーズに来ている。今年は賃上げの定着、属性や規模の格差是正において正念場だと思っている」と意気込みを語った。
流通部門の桂義樹事務局長は「各組合で早め、高めの要求となっている。パート時給100円以上を要求する組合は昨年は7だったが、今年は23となった。地方スーパーを中心に100円以上で交渉する、都心の数値を超える動きも見られている」と説明した。
流通部門単独では、加重平均で正社員(27万7537人)1万8196円(5.97%)で要求している。
西尾多聞書記長は「合計123万人強の組合員の要求が出そろった。2024年と比較できる423組合では総合計で、昨年とほぼ同じ水準となっている。規模別でみると、300人未満の組合が6.42%と300人以上の6.09%を上回っている」と述べた。
なお、先行して、イオンリテール、マキヤ、アシックスなど正社員10組合、短時間8組合で妥結済みとなっている。各社ともに満額妥結となった。
取材・執筆 鹿野島智子
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