賃上げ2025／イオン、ヤオコー、ライフ、サミット積極的にパート時給をアップ
2025年04月04日 13:10 ／ 経営
2025年の春闘は、GMS・スーパーマーケット各社で、パート時給の積極的なアップが目立った。
＜GMS・スーパー各社の賃上げ＞
| 社名 | 分類 | 正社員 | パート時給 |
| イオンリテール | 総額 | 17,319円（5.34％） | 81円（7.07％） |
| 引き上げ分 | 12,989円（4.01％） | 61.75円（5.39％） | |
| まいばすけっと | 総額 | 17,894円（6.26％） | 88.1円（7％） |
| 引き上げ分 | 12,565円（4.4％） | 84円（6.67％） | |
| サミット | 総額 | 18,256円（5.87%） | 70.9円（5.65%） |
| 引き上げ分 | 13,278円（4.27%） | 60円（4.78%） | |
| ライフコーポレーション | 総額 | 16,180円（5.15％） | 74.3円（6.15％） |
| 引き上げ分 | 10,556円（3.36％） | 66.4円（5.5％） | |
| ダイエー | 総額 | 16,450円（4.91％） | 86.8円（7.08％） |
| 引き上げ分 | 12,355円（3.69％） | 84.5円（6.89％） | |
| フジ | 総額 | 14,110円（5.19％） | 75.11円（7.14％） |
| 引き上げ分 | 11,477円（4.22％） | 65.49円（6.22％） | |
| ヤオコー | 総額 | 18,789円（5.86％） | 109.8円（9.51％） |
| 引き上げ分 | 12,850円（4％） | 86.4円（7.49％） | |
| マックスバリュ東海 | 総額 | 18,066円（5.81％） | 87.09円（7.02％） |
| 引き上げ分 | 15,051円（4.84％） | 82.21円（6.62％） | |
| 原信 | 総額 | 18,162円（6.01％） | 60円（5.47%） |
| 引き上げ分 | 13,310円（4.41％） | – | |
| ヤマザワ | 総額 | 13,822円（4.78％） | 60円（5.7％） |
| 引き上げ分 | 10,912円（3.78％） | – | |
| いなげや | 総額 | 16,978円（5％） | 79.1円（6.73％） |
| 引き上げ分 | 13,601円（4％） | 74.3円（6.32％） | |
| マルエツ | 総額 | 18,868円（5.68％） | 94.74円（7.57％） |
| 引き上げ分 | 13,500円（4.07％） | 91.57円（7.31％） | |
| オークワ | 総額 | 8236円（2.5％） | 53.16円（4.71％） |
| 引き上げ分 | 5600円（1.7％） | 49.49円（4.38％） | |
| ラルズ | 総額 | 13,469円（4.31％） | 46.5円（4.55％） |
| 引き上げ分 | – | 40.6円（3.97％） |
※4月1日現在のUAゼンセンの2025年賃上げ速報に基づき、流通ニュースがまとめた
流通企業各社が加盟しているUAゼンセンは、2025年の春闘を、2023年から続いている賃上げの流れの定着と雇用形態間の格差是正の実現に向けた正念場と位置づけている。
＜118万人の組合員の賃上げが決定＞
※3月13日流通ニュース撮影
4月1日現在正社員453組合、パート214組合、契約社員67組合（計118万人強）で、組合員の賃上げが決定した。パート時給の妥結総合計は70.1円（6.08％、加重平均）とUAゼンセン結成（2012年）以来過去最高の額となった。
イオンリテール、ライフコーポレーション、サミット、ダイエー、まいばすけっとは正社員・パートともに満額で妥結している。
＜桂流通部門事務局長＞
パート時給について、UAゼンセンの桂義樹流通部門事務局長は「80円以上を超えた組合が33組合、ヤオコー、マルエツなど90円を超えた組合が10組合あった。首都圏に限らず、全国的に人材確保のため、賃上げの動きがみられた。大卒初任給も昨年に比べ1万2000円程度上がっている」と説明している。
各社の動きをみると、イオンリテールのパート賃上げ率は、3年連続で総額7％超え（約7万人が対象）となっている。
ヤオコーは、パート時給109.8円（9.51％）で妥結。大幅にパート時給を引き上げる計画だ。
また、賃上げ以外にも休日増加や65歳定年制導入など、労働条件改善も進んでいる。
サミットは定年年齢を60歳から65歳に延長することを決定した。
ラルズは、子を扶養するパートナー社員に対し、こども1人あたり3000円の手当を支給する。
ライフコーポレーションは、労働時間管理の対象とする従業員範囲を拡大。全雇用区分でインターバル10時間の確保に取り組む。
取材・執筆 鹿野島智子
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