ウエルシア/イオンタウン幕張西店で新ヘルスケアサービスを本格開始
2025年03月11日 18:03 / 店舗レポート
ウエルシア薬局は3月11日、ウエルシア薬局イオンタウン幕張西店(千葉市美浜区)において、包括的なヘルスケアサービス「Care Capsule(ケアカプセル)」を本格開始した。
ウエルシアグループは、美と健康に特化したサービスのラインロビングを進めており、その戦略の一環となるもの。
食品、プライベートブランドなど商品のラインロビイングにとどまらず、未病から介護まで機能のラインロビングを図っている。
経営企画本部の遠藤隆博ヘルスケア事業推進部長は「ケアカプセルは、一人一人にあった形で、健康増進に役立つさまざまなサービスを提供する。通院やジム通いに比べ、手軽に健康的な生活に貢献できる。買い物のついでに、栄養相談やストレッチ、最新の健康家電を試してほしい」と話す。
イオンタウン幕張西は、1階に調剤併設のウエルシア薬局、2階に皮膚科、デイサービス、エニタイムフィットネス、鍼灸・接骨院、訪問診療、歯科、内科がそろっている。
ウエルシア薬局イオンタウン幕張西店は、もともとヘルスケアを充実した実験店であり、約1401.65m2の広い売り場面積を有している。
今回、園芸用品などを取り扱っていたスペースを、「ケアカプセル」のコーナーに刷新。カウンセリングサービスを提供するカウンター、コンディショニングサービスのエリア、ショールーミングコーナーを設けた。
地域の健康のうち「未病」「予防」の分野に着目。手軽なオンライン健康診断、管理栄養士による栄養相談、各種検査サービス、手軽にストレッチできるコンディショニングマシンを導入した。買い物のついでに、「ケアカプセル」に立ち寄れるようにしたことで、利用者の健康増進に貢献したい考え。
カウンターでは、オンライン健康相談サービスを提携先の医療法人社団ゆみのが提供。風邪などの軽微な症状、予防接種、健康診断などの一般的な健康に関する相談を看護師が無料で対応する(1人約15分)。
管理栄養士が常駐し、栄養相談やコンディショニングサービスの利用方法をレクチャーする。
栄養相談は、スマートフォンアプリを通じて記録された食事などのライフログデータを活用した管理栄養士による食事指導やカウンセリング(月額税込み1100円)を受けられる。
検査サービスは、口腔衛生状態検査(月額税込み1100円)、ナトカリ比検査(尿中のナトリウム・カリウム比を測定、1回3300円)もそろう。
また、10分程度で検査結果がわかる「エクオール検査」を提供する(1回3300円)。従来郵送で1週間程度かかっていた、体内エクオール産生量をその場で測定できる(事前に採尿が必要)。
コンディショニングサービスのスペース(約33.06m2)では、ZERO-iのばねを使ったコンディショニングマシンによるセルフストレッチや身体調整、体成分分析装置、糖化度(AGEs)測定、ヘモグロビン測定、心電計、血圧測定、骨健康度測定、血管年齢、ストレスチェック測定による健康チェックを受けられる(1回1100円、月額3300円)。
コンディショニングマシンはストレッチや身体調整がメインで、ジムの筋トレのように本格的な運動ではないため、負荷が少なく、着替えも不要。10~20分程度で体を整えられる。試験運用段階から、利用者に好評だという。
同スペースは、LINEミニアプリで入退室を管理し、24時間利用できる(管理栄養士の指導は19時まで)。
プロテインサーバーも導入した。
そのほか、メーカーやベンダーと連携し、先進的なヘルスケア機器を実際に手に取って試せるコーナーを設置。ウエルシア薬局は商品展示スペースを提供し、購入はメーカーのWEBで行う。
ウエルシア薬局が展示スペースのレンタル料もしくは売れた商品からのキックバックを受け取り、メーカーは、生活者のタッチポイントを増やせる仕組み。
遠藤部長は「ヘルスケア機器のメーカーは、家電量販店では自社製品がほかの商品に埋もれてしまう悩みがあった。また、オンライン以外でも自社販路を探していることもあり、ウエルシアのリアルな顧客接点は魅力的なようだ」と説明している。
将来的には、導入可能な他店舗への展開を計画。管理栄養士による未病・予防を目的としたサービスのほか、ケアマネジャーによる居宅介護支援も提供。高齢者、介護が必要な人々の生活支援・介護サービスの調整を行う予定だ。
■ウエルシア薬局イオンタウン幕張西店
所在地:千葉県千葉市美浜区幕張西4-2-12
取材・執筆 鹿野島智子
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