ワークマン/法人フランチャイズを解禁、中型・大型モール内に年20店舗オープン

2025年07月17日 15:44 / 経営

ワークマンは9月以降、法人フランチャイズ(FC)と同一フランチャイジーによる複数店運営を解禁する。

<Workman Colors>
ワークマン

これまで同社では、「個人の起業を支援したい」「ワークマンの経営を家業にして欲しい」といった企業理念から、社内の不文律として法人FCによる店舗運営を避けてきた。

だが現在、人手不足による個人FC募集の限界を迎えている。まず同社が注力しているWorkman Colors業態は、毎年40店舗の出店を予定しているものの、経営を担う個人FCが40人も集まっていない。さらに、重点出店地域としていた人口5万~10万人の過疎地では、募集が難しい状況となっている。

一方で、中型以上のモールからの出店要請は、継続して声がかかっているという。だが、直営によるモール出店の売上目標を4億円以上に設定しているため、これまでワークマン側にとっての条件を満たせる出店先が限られていた。

だが、以前に出店要請を断った80カ所のモールでも2億5000万円強の売上が見込めるという。しかし、この金額をクリアするにあたって、個人・家族経営では売場の維持が難しいと判断。法人FCにとっては魅力的な条件になると考えた。

そこで今回、今年2月に#ワークマン女子からリブランドして、女性客を維持しつつ男性客が2倍に増やすことに成功したWorkman Colors業態で、売上150億円以上の中型・大型モール建屋内の店舗から法人FCを開始する。

現在、4件の法人FCによるモール出店が決まった。

<法人FC店の内訳>

開店日 入居モール 売上目標 FC運営会社
2025/10/3 ダイナシティ小田原 3.1億円 スタイルエージェント
2025/10/31 フォレオ大津一里山 2.9億円
2026/3月末 イオンモール津田沼 3.3億円 SI
2026/4月 イオンモール神戸北 3.7億円 スタイルエージェント

なお、法人FCの資格は、他のFC店を複数運営した経験があるか、モール内店舗で複数の運営代行経験がある法人に限られる。

ちなみに、今回のFC運営会社は2社ともワークマンの直営モール店の運営代行経験があるという。

今後は、地方と路面への集中出店方針を修正し、2億5000万円強の売上が見込める都市部近郊の中型・大型モール店への法人FCによる出店を進める。

Workman Colors店を毎年40店舗オープンする目標はそのままに、個人FCによる地方中心の路面店の出店数を、年間20~25店舗に下方修正する。代わりに、法人FCによる都市近郊の中型・大型モール内店舗を15~20店舗増やしていく。法人FCは約10社を募集して、各社が毎年2店舗ずつ出店する計算だ。

Workman Colorsの売上目標は、路面店が2億円、モール店が2億5000万円~3億7000万円。法人FCが年20店になると、当初計画した売上に対し、年間20億円が上乗せされて経営効率が改善される見込みとなる。

ワークマン カラーズ/横浜に旗艦店オープン、1000円以下の美容家電も

流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。

メルマガ無料登録はこちら

経営 最新記事

一覧

商業施設に関する最新ニュース

一覧

経営戦略に関する最新ニュース

一覧

アパレル・ファッションに関する最新ニュース

一覧

最新ニュース

一覧