ファミマ/「あそべるコンビニ」掲げIP戦略を強化、都内でファミフェス2025開催
2025年12月17日 13:22 / 経営
ファミリーマートは12月17日、都内で「FamilyMart FEST.2025(ファミフェス 2025)」を開催した。
「ファミフェス 2025」は12月17日がメディアデー、19、20日が一般公開(事前申込制)。
メディアデーの冒頭、会場となった渋谷の「MEDIA DEPARTMENT TOKYO」に細見研介社長が登壇すると、最初にここ5年間で構築したインフラの概要を説明した。
それによると、ファミマは現在1万6400店舗を構え、総入店客数は1日あたり1800万人にのぼる。
アプリ経由で3000万人のIDを保有し、これにNTTドコモらとの共同出資会社であるデータ・ワン経由の2000万人を合わせると、計5000万人分のIDを抱える。
さらにメディアデバイスとしてはデジタルサイネージを1万1000店に配置する。
「1800万人の総来店客に向けてメディアデバイスを通じて発信ができる。そして5000万の非常に精度の高いIDを持っているのはファミリーマートグループだけ。我々が持っているこのインフラを使えば極めて良質なコンテンツを世の中に発信ができる。リアルとデジタル両面でのインフラの整備をこの5年をかけて一区切りついた。次はIP戦略。世界中にIP戦略を打ち出す」(細見社長)
こうした点を踏まえ、細見社長は新たに「衣食住」に「遊」を掛け合わせた「あそべるコンビニ」を掲げた。
「今回私たちが世界に発信する日本文化は『遊び心』。日本文化の世界への発信拠点になりたい。日本の遊び心には多様な広がりがある。お正月の福袋、中元、歳暮。それからアニメ、ゲーム。最近ブームの推し活。この遊び心というものを誇るべき日本の文化としてファミリーマートは推していきたい」
次に登壇したエグゼクティブ・ディレクターCMO 兼 マーケティング本部長CCRO 兼 デジタル事業本部長の足立光氏は「リテールエンターテイメント」をキーワードに、細見社長が語った構想をより詳しく説明した。
「リテールエンターテイメントの狙いは、お客様のファミリーマートへの来店機会を圧倒的に増加させること」(足立氏)
具体的には(1)既存顧客の来店頻度向上、(2)さらなるファミリーマートファンの形成による新規客の増加、(3)デジタル技術を活用した新たなビジネス機会の創出──といった3点。
さらにこれらをより細かく分解し、「あそべるコンビニ」を象徴する8つのリテールエンターテイメントとして以下の8点を挙げる。
- あのキャラもこのキャラも、ファミマのグルメに!「エンタメグルメ」
- 日本の四季を、あそびつくそう!「ファミマの季節イベント」
- ファミマは「買う」を「あそび」に変えていきます!「お買い物アトラクション」
- スペシャルアイテム続々発掘!「ファミマオンラインでお宝探し」
- コンテンツコラボ店舗誕生!「ファミマで『聖地巡礼』」を楽しもう!
- ファミマで推し活!?「推し活ファミマプリント」
- おトクで嬉しい!おトクで楽しい!!「あそべるファミペイ&ファミマチャンネル」
- 地球にイイを、ファミマは楽しく!「たのしナブル」
上記を踏まえ、足立氏は「お買い物がアトラクションに、デジタルサービスがゲームに、ECが宝探しにと、店舗が街の遊び場になっていく」と目指すビジョンを述べた。
流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。



