イオン/ベトナム進出3年で黒字化を達成、年間1300万人が来館
2017年06月07日 20:00 / 海外
イオンは6月7日、ベトナムで総合小売事業、ショッピングセンターの開発と運営を行うイオンベトナムの2016年度の営業利益が黒字化したと発表した。
2014年にベトナムに進出してから、計画を1年前倒しして3年で黒字化を達成した。
埼玉県越谷市の「イオンレイクタウン」で開いた「アジアシフト及びベトナム事業戦略説明会」で明らかにした。
2014年度に1号店となる「イオンモールタンフーセラドン」を出店、同年に「イオンモールビンズオンキャナリー」をオープンした。
2015年度は「イオンモールロンビエン」を出店、2016年度は「イオンモールビンタン」をオープンしている。
黒字化の最大の要因は、想定を上回る来客数で、1号店のセラドンは年間で1265万1000人(前年同期比5.5%増)、2号店のキャナリーは921万7000人(14.1%増)、3号店のロンビエンは1326万7000万人が来館した。
2016年7月にオープンした4号店のビンタンは、12月までに843万3000人が来館している。
イオンベトナム社長の西峠泰男氏は「想定を上回るお客様が来場され、客足が毎年伸びている。売上高は計画通りに推移したことが黒字化の大きな要因だ。食品の売上が好調でスーパーマーケットの売上構成比が約60%を占めている。特に生鮮食品が50%増と好調で、これまでの市場で購入から近代的小売業へ購買がシフトしている」と語る。
イオン執行役副社長の若生信弥氏は「成功の要因は、SCの楽しさやサービスの組み合わせなどさまざまな要因がある。ホーチミン、ハノイといったベトナムの大きな市場で、きちんとした立地に出店したことも要因のひとつだ」と語る。
モールコンセプトは、「The No.1 Entertainment Place」で、Enjoyable Shopping Centerを目指す。
市場調査に基づき、飲食店やアミューズメント施設を充実させ、健康関連商品やトレンドを捉えた商品を訴求したことが奏功したという。
メンバーズカードの発行も順調に推移しており、2016年度は4つのモール合計で81万7378人のカード会員を獲得した。
ベトナムでは、紙媒体によるチラシよりもFacebookを活用した販促を多用している。現在、60万9846のフォロワーを集めている。
Facebookでは、キャンペーンなどの販促、ユニークなイベント、日本製品の紹介、料理レシピなどへの関心が高いため、2017年は、これらのテーマを中心とした情報発信を強化する方針だ。
今後は、イオンモールのほか、総合スーパーに専門店を併設したコミュニティ型ショッピングセンターを出店することで、さらなる店舗数の拡大を目指す。
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