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三越伊勢丹HD/4~9月、百貨店業好調で増収増益

2019年11月07日 15:10 / 決算

三越伊勢丹ホールディングスが11月7日に発表した2020年3月期第2四半期決算によると、売上高5772億8800万円(前年同期比2.4%増)、営業利益138億8600万円(28.3%増)、経常利益150億5700万円(22.6%増)、親会社に帰属する当期利益75億9500万円(93.3%増)となった。

<伊勢丹新宿本店>
伊勢丹新宿本店

百貨店業の売上高は5362億5000万円(2.2%増)、営業利益は68億200万円(27.9%増)となった。

百貨店業では、消費税増税前の駆け込み需要や基幹店のリモデル効果があり高額品を中心に好調に推移した。百貨店事業を収益の柱として永続的に安定収益をあげられるよう新たなビジネスモデル確立に向けた取り組みを進めた。

店舗整備に加え、店舗でもオンライン上においても顧客が同じ体験ができるよう「シームレス化」に向けた基盤の整備にも取り組んだ。

主力店舗である伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店においては店舗整備に向けたリモデルを進めた。お客のニーズにあったカテゴリーやコンテンツの導入のほか、にぎわいのあるショップやブランドの導入を進めた。

加えて、人の力を最大限活用し、アテンドサービスの強化を図った。オンライン上でも基幹店と同じ商品を購入できるよう「シームレス化」を推進しており、商品登録のデジタル化を急速に進めた。

お客が来店前に接客予約を可能としたオンライン予約サービスなども充実させた。

支店、地域百貨店、海外店は、限られた経営資源を新たな成長分野に再配分するため、収益性に課題のある店舗の構造改革を進めた。

9月末で、伊勢丹相模原店と伊勢丹府中店を閉店した。大規模構造改革はほぼ完了し、今後は地域毎のお客のニーズや各店に置かれた状況にあわせながら、リサイジングや業態転換を含めたあらゆる手段を使ってモデル転換し地域のお客のニーズに対応できるように取り組む。

デジタルを活用したオンラインビジネスにも力を入れており、2019年2月から開始した化粧品専用オンラインストア「meeco(ミーコ)」は順調に売上高が伸びた。

ミレニアル世代の男性に向けたワイシャツのカスタムオーダーがオンライン上のデジタル採寸により気軽に行えるサービス「Hi TAILOR(ハイ・テーラー)」も秋にスタートさせ、商品領域の拡大、販売方法の多様化を図った。

オンラインとリアル店舗を相互に行き来できるようサービスを充実させることでお客の利便性向上、自社ならではの新たな価値提供に取り組む。

クレジット・金融・友の会業の売上高は198億9400万円(4.2%増)、営業利益は26億3900万円(15.9%減)となった。

不動産業の売上高は167億2100万円(16.9%減)、営業利益は30億7600万円(2.2%増)だった。

その他事業の売上高は414億3800万円(4.5%減)、営業利益は11億4800万円(前期は営業損失7億6900万円)となった。

通期は、売上高1兆1900億円(0.6%減)、営業利益300億円(2.6%増)、経常利益300億円(6.2%減)、親会社に帰属する当期利益140億円(3.9%増)を見込んでいる。

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