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モスフード/既存店・販促改革で3月期増収増益

2020年05月29日 10:30 / 決算

モスフードサービスが5月25日に発表した2020年3月期決算によると、売上高689億8500万円(前年同期比4.1%増)、営業利益10億6000万円(104.9%増)、経常利益12億3200万円(70.1%増)、親会社に帰属する当期利益3億6500万円(前期は9億700万円の損失)となった。

モスバーガー事業(国内)は、収益性の改善を最優先に、マーケティング戦略の革新、立地、客層、多様化するニーズに合わせた商品開発や店づくりを推進。これらの施策により、既存店売上前年比8%増の目標に対して結果は4.9%増と及ばなかったが、一定の成果を得ることができた。

多様化するニーズをより的確に捉えるため、新たにマーケティング本部を設置。マーケティング主導での商品開発やプロモーション、デジタル施策との連携を図った。

4月からは、定番商品の強化により再来店を促進するとともに、「激辛テリヤキチキンバーガー」や「デス辛ソース」を販売した。激辛好きをはじめ男性客に人気を博し、SNSでも話題になった。

若年層に人気の「タピオカドリンク」を販売。糸井重里さんの「ほぼ日」、独特な世界観の作品で知られる絵本作家のヒグチユウコさんなど、特定のファン層を持つ人とのコラボレーションを実施し、新たな顧客を呼び込んだ。

店舗数は、出店14店舗に対し閉店は48店舗で、3月末店舗数は1285店舗(前期末比34店舗減)となっている。

モスバーガー事業(海外)は、基準、ルールの整備を行うことで国際フランチャイズモデルを確立し、既存出店国の出店加速と新規出店国への進出を目指した。

既存出店国のタイでは、新たに有力な現地パートナーと合弁契約を締結。新規出店国は6月にフィリピン、11月にはベトナムの現地パートナーと合弁契約を締結し、フィリピンにおいてはこの2月にマニラ首都圏のケソン市に1号店を出店した。

店舗数は、台湾279店舗(前期末比14店舗増)、シンガポール41店舗(7店舗増)、香港29店舗(4店舗増)、タイ12店舗(4店舗増)、インドネシア3店舗(1店舗減)、中国(福建省・江蘇省・上海市・広東省)11店舗(4店舗減)、オーストラリア6店舗(増減なし)、韓国12店舗(2店舗減)、フィリピン1店舗となり、海外全体の当期末店舗数は394店舗(23店舗増)となっている。

新型コロナウイルス感染症の影響については、各国政府の要請に従い一時休業する店舗があるなど、一部に影響が出ているが、海外の関係会社の決算期は12月であり、連結財務諸表の作成に当たっては、同決算日現在の財務諸表を使用しているため、1月以降の業績は当連結会計年度に含まれていない。

2021年3月期の連結業績予想は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により通常の事業活動が見通せない現時点の状況を踏まえ、未定としている。

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