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清涼飲料市場/ミネラルウォーター以外は前年割れの見込み

2011年06月07日 / トピックス

富士経済は6月7日、2011年度の国内清涼飲料における市場調査をまとめた。
2011年の市場見込として、清涼飲料全体では前年比3.8%減の4兆7017億円規模を予想。厳しい市場環境の下、大半の品目が前年割れとなる見込み。
ミネラルウォーター類は、8.5%増の2808億円規模。需要が急増し、低迷の続いていた輸入品も反転し増加に転じる見込みだ。
調査は、果実・野菜飲料(100%果汁飲料など)、炭酸飲料(コーラフレーバー飲料など)、乳性飲料(飲用牛乳など)、嗜好飲料(缶コーヒーなど)、ミネラルウォーター類、機能性飲料(スポーツドリンクなど)、その他飲料(豆乳類など)の7分類18カテゴリーについて、市場の現状を分析し今後を予測した。
東日本大震災を境に、清涼飲料を巡る市場環境が激変した。東北や北関東では被災した工場が多く、製造・充填ラインの損壊、倉庫や在庫品などに被害が生じた。
資材メーカーの工場も被災し、ペットボトルやシュリンクラベル、キャップ、缶容器、紙パックなど飲料包材が不足している。
電力供給不足に伴って東京電力管内で実施された計画停電の影響も大きく、中でも飲料と容器を別々に殺菌しこれらを無菌環境下で充填・包装するアセプティックラインは、無菌状態の維持が難しく生産計画が組めずに生産量が減少した。
福島第一原子力発電所事故の原子力災害によって放射性物質が飛散しており、首都圏の一部においても浄水場や水道水の汚染が基準値を一時上回ったことから、乳児の水道水摂取を控えるよう行政による呼びかけや水道水自体への不安が高まり、ミネラルウォーター類の需要が急増したなどと市場を分析している。
■東日本大震災の影響受ける清涼飲料市場http://www.group.fuji-keizai.co.jp/press/pdf/110607_11050.pdf

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