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物流最前線/【対談】 三井物産グローバルロジスティクス VS GLP

2017年11月01日 16:00 / 流通最前線トレンド&マーケティング

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変化の時代に応じた物流施設を開発

松脇 MGL様とは、「GLP神戸西」を含めて、これまでGLPの物流施設3棟の利用等を通じて、長いお付き合いをさせていただいております。今年の春、社名変更されましたが、まず御社の歴史からお聞かせください。

 ご承知の通り、トライネット・ロジスティクスとトライネットは 2017 年 4 月 1 日に統合し、新たに「三井物産グローバルロジスティクス」(英文名:Mitsui & Co. Global Logistics, Ltd.)としてスタートすることになりました。元々は、1959年2月に三井物産から倉庫・営業部門を独立させて、日東倉庫を設立し、商社系の物流会社として倉庫業を開始しました。神戸では、弊社の西の拠点として事業を展開してきましたが、2015年に拠点集約と事業のサイズアップのために、GLP神戸西に移転しました。

松脇 GLP神戸西への移転の経緯は。

 2013年の夏ごろ、顧客との取り組みの方向性が固まり、同年の12月ごろにGLP神戸西への移転決定を行いました。神戸では、アパレルと健康食品の物流センター業務を受託しておりますが、顧客の事業拡張に歩調を合わせ、サイズアップしていくとともに、施設の数も増加していき、運用含め様々なロスが大きくなり、集約を検討していました。それに加えて、社会的な変化もありましたね。

松脇 社会的な変化とは。

 2000年に入り、SARS、鳥インフルエンザ等のウイルス感染リスク、2011年には東日本大震災による天災リスクなどのBCP対応、さらに労働力不足を背景にした運送インフラの制限化等、労働集約型産業を取り巻く環境が大きく変化していたことも移転を決めた要因の一つです。

松脇 今回の集約移転計画のご連絡をいただいたとき、BCP対応についての御社の強い意志を感じました。このGLP神戸西は地盤も堅固で環境面にも配慮した造りとなっています。耐震構造はもちろん、LED照明の使用、太陽光パネルの設置等環境に配慮した仕様となっており、建物の環境性能を表すCASBEEのAランクも取得しています。さらに、洪水ハザードマップでの浸水予想地区にも該当しませんし、液状化予想図でも液状化しない地域となっています。十分、MGLさんのご要望に応えることができたものと思っています。

 GLPさんにはBCP対応についても万全な対応をしていただきました。さらに、倉庫というよりも商品センターらしい雰囲気で、労働環境に留意した造りになっています。

松脇 労働環境の大きな要素に従業員さんの通勤があります。GLP神戸西が神戸市の山間部に位置することで、神戸港周辺からの移転では、従業員募集で懸念された点があったのでは。

 確かに、当初そのような懸念もありました。現在、パート社員200名前後で運営していますが、神戸市の西区、北区あたりが従業員募集の候補かな、と思っていました。ところがふたを開けてみると、須磨区、垂水区、長田区、兵庫区あたりからも従業員が集まっています。実際アクセスすると、例えば新神戸から車で30分程度ですから、意外に近いんですね。道も空いていますし、従業員の通勤には大きな支障もなく、安定雇用につながっています。敷地内に駐車場も十分に確保していますし、送迎バスも運行しています。

<GLP神戸西倉庫内>
GLP神戸西倉庫内

<GLP神戸西倉庫内>
GLP神戸西倉庫内

<GLP神戸西エントランス付近>
GLP神戸西エントランス付近

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