アサヒビールは1月8日、小売業が展開するプライベートブランド(PB)への対応として、自社ブランド名を付さない商品は販売しない方針を明らかにした。
<平野社長>

同日、都内で開いた2019年事業方針説明会で、流通ニュースの質問に、平野伸一社長が答えた。
平野社長は、「小売業のPB商品に対しては、これまでと同様に、取引先の課題解決の一つとして対応する。いわゆる留め型商品で対応しており、アサヒビールのコーポレートマークのない商品は出さない」と述べた。
アサヒビールは2012年6月から、セブン&アイグループ限定商品として、セブン-イレブン・ジャパンと共同開発した缶チューハイ「セブンプレミアム クリアクーラー」を発売した。
2018年9月には、ファミリーマート限定商品のビール「アサヒ ザ・ダブル」を発売している。
<セブンプレミアム クリアクーラーの一例>

「セブンプレミアム クリアクーラー」は、商品パッケージに「アサヒビール」のブランドロゴを配し、アサヒビールの商品の一つとして販売している。
「アサヒ ザ・ダブル」は、あくまでファミリーマート限定商品のため、商品パッケージには、小売業のロゴは入っていない。
PB商品は、小売業とメーカーが共同開発し、小売業が作ったブランドの一商品として販売するため、商品パッケージには企業ロゴが入ることはない。
留め型商品とは、メーカーが特定の小売業向けに製造する商品で、商品パッケージ上は通常のナショナルブランド商品と同じようにみえるが、商品の原材料・容量・価格などがナショナルブランドとは異なっている。
平野社長は、「取引先が、特別な商品を必要とする時に、PB商品を一緒になって考えていく。課題解決の一環として、PB商品に対応する」と述べている。