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ロイヤルHD/エクサウィザーズと協業、天ぷら調理AIを開発

2023年02月08日 14:55 / IT・システム

ロイヤルホールディングスは2月8日、AIを利活用したサービスによる社会課題解決に取り組むため、エクサウィザーズとAI技術を用いた飲食業における新たな顧客価値創造に向け協業すると発表した。

<ロイヤルHD×エクサウィザーズ>

ロイヤルHDは、これまで生産性向上と働き方改革を目指して、テクノロジーを活用した次世代の店舗運営を研究開発するなど、次世代のビジネスモデル確立に向けて取り組んできた。しかし、従来のAI・ロボット技術では、食材の大きさや形によって毎回異なる調理音や油の温度など、繊細な技術を要する調理工程を解析・再現することが難しいといった課題があった。

こうした背景から、新たな価値を顧客に提供できる事業開発を行うためにエクサウィザーズと協業。同協業では、天ぷらにおける衣の形状や適切な揚げタイミングの判定などを可能にする調理AIを開発する。

まず、天ぷら調理における技術の可視化・自動化に向けて必要となるデータ・プロセスを設計し、分析を行う上で必要となるセンサーや取得すべきデータ形式などを定義。その上で、温度計や指向性マイク、HDカメラを用いて得た、天ぷらを揚げる際の複数系統かつ時系列データを扱うための前処理を行いながら、明示化されていない作業単位の切り出しなどを行うことで、データ収集基盤を構築する。

次に、温度や音声、動画像などのマルチモーダルデータを元に多数のアルゴリズムを用いて、美味しく見た目も良い天ぷら調理を行うために、寄与度の高い因子を特定。これをAIに学習させることで、衣の形状や適切な揚げタイミングの判定などを可能にする調理AIを開発する、という流れだ。

なお、エクサウィザーズはこれまで、盛り付けという言語化できないデザインセンスをAIに学習させることで、熟練技能を再現した世界初のパンケーキ盛り付けAIロボットの開発に成功している。同取り組みでは、それらの経験・ノウハウ・技術アセットを活かすことで、熟練かつ繊細な技術を要する調理を自動で行うAI調理ロボットの開発なども視野に、AI技術を用いた飲食業における新たな顧客体験価値創造の実現を目指していく。

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