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日本アクセス/富士通が開発した「買掛照合AIサービス」導入

2023年06月02日 13:35 / IT・システム

日本アクセスは6月2日、富士通が開発したSaaS型AIサービス「Fujitsu買掛照合AIサービス」を導入し、2023年4月より運用を開始したことを発表した。

<Fujitsu買掛照合AIサービス概要>

経理業務では、取引先への請求データと自社台帳データの突き合わせを行い、会計帳簿に記載された買掛金の消込作業がある。その作業負担を軽減する同サービスは、AIが過去の照合実績をもとに商品名や届け先名などを学習して明細単位での各社請求データと自社台帳データの照合を行い、照合された明細に対しては一致するデータのパターンによって照合結果の正確性を示す消込確度を提示するというもの。

消込確度の高い明細に対しては「確度A」、消込確度の低い明細に対しては「確度E」といったランク付けをすることで、消込確度の高い明細は手作業での照合を簡素化、確度の低い明細はより重点的に確認を行うといった、手作業による再照合の効率化が可能だ。照合ミスなどのヒューマンエラー削減にもつながり、スタッフの心理的負担も軽減する。

食品卸売業界には、消費者の多様なニーズに応えるため細分化された多くの取引メーカーとの買掛照合業務に膨大な時間と人手がかかるという共通の課題がある。

日本アクセスの場合、約80人が手作業で買掛照合業務を行っているが、作業負担の軽減と人為的なミスを防ぐことが必要となり、AI技術の開発を先駆的に推進している富士通と協働。Fujitsu買掛照合AIサービスの導入効果や、導入後の業務モデル検証を重ねてきた。

両社が数カ月間実施したトライアルで、スタッフ稼働時間の削減効果が確認できたことから運用を開始。今後、約2年間の移行期間で取引メーカー約600社の買掛照合業務で同サービスを利用する予定だ。一方で、依然として多くの取引メーカーとの間で紙の請求書でのやり取りが残っており、これらをデータ化していくことで同サービスの活用範囲拡大に取り組む。2025年までに年間で約1万2000時間の削減を目指す。

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