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野村不動産/横浜市のマンションでEC注文品をロボット配送

2023年07月04日 14:52 / IT・システム

KDDI、KDDI総合研究所、野村不動産ホールディングスは7月4日、横浜市港北区の大規模マンション「プラウドシティ日吉」の住民を対象に、ロボットを用いた商品配送実験を行ったと発表した。

<EC注文品をロボット配送>
EC注文品をロボット配送

配送業においては、2024年問題に代表されるようにドライバーの不足が見込まれる。一方、日常的に買い物に費やせる時間の少ない共働き世帯や外出が困難な高齢者のみの世帯が増加し、今後ますます配送の需要が高まることが想定されている。今回の実験では、利便性の高いサービスを通じた住宅居住者への新たな価値提供、デジタルを活用した配送技術・枠組みを通じた商業施設入居テナントに対する販促支援サービスなどを検証した。

具体的には、プラウドシティ日吉居住者から実験用ECサイトを通じて約100件の注文を受け、ロボットがプラウドシティ日吉の商業施設から各住戸の玄関前まで商品を配送した(取扱商品300品目)。2リットル飲料などの重い商品、不足した生活必需品、忙しい朝食・夜食時のお弁当・ホットスナックなどの注文があった。

<参加者の86%が初めてロボット配送を利用>

安全性確保のため、ロボットに専属スタッフが帯同。注文集中時など、ロボットが全台出払っている場合はスタッフによる配送を行った。

実験参加者の86%は、初めてロボットによる商品配送サービスを利用した。実験を通じ、ロボットに対する好意的な意見やニーズがあったことから、ロボットを用いた商品配送に受容性があることがわかったという。

エレベーターの待ち時間などを含めたマンション内の商品配送にかかる時間は、1注文あたり約30分(ロボット走行速度0.7から1.0メートル/秒)だった。

ロボット配送のピークタイムは、注文数は9~10時台、18~19時台が多かった。遅めの朝食や夕食の時間の利用が多かったと想定される。

3社は、今回の結果を踏まえ、注文の混雑時間と閑散時間を考慮したロボット配備計画、複数注文の1度での配送処理、エレベーターとの自動連係、風雨への対応などが可能なロボットの導入、ロボット単独での配送を検討する。

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