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PayPay/国内主要コード決済初「オフライン」決済機能搭載

2023年07月21日 14:15 / IT・システム

PayPayは7月20日、キャッシュレス決済サービス「PayPay」に、通信障害時やインターネット回線が使用できないなど、スマホがオフラインの状況下においても、決済が可能となる機能を搭載すると発表した。

新機能の提供により、通信障害時のほか、地下や多くの人が集まるイベント会場などの通信が不安定な状況でも、「PayPay残高」または「PayPayあと払い」で決済(決済金額や回数に上限あり)をすることができるようになる。同社によると、「新機能は国内の主要コード決済サービスとしては業界初となり、複数の特許を出願中」という。

<新機能のイメージ>

ユーザーは、携帯電話の回線速度が遅い場合やオフラインの状況の場合、「オフライン支払いモード」が表示され、ユーザーが提示したコード決済画面を店側に読み込んでもらうことで決済が完了する。新機能は、ストアスキャン方式(ユーザーがスマホなどに表示した決済画面を加盟店が読み取る方式)の加盟店でのみ利用可能で、利用にあたっては店舗の決済端末がオンラインである必要がある。また、1回の決済は最大5000円で1日2回まで、ユーザーの保有している「PayPay残高」を上限金額とするなど、決済金額および回数の上限設定がある。

スマホを活用したコード決済サービスは、一般的に携帯電話の通信障害時や電波が届かない場所では決済ができず、通信ができない状況下においては他の決済手段を使用する必要があった。昨今、グループ会社のソフトバンクなど携帯電話のキャリア同士が連携し、自社の回線がつながらなくなった場合の備えとして、他社の回線が利用できるサービスの提供や通信障害時などの緊急時に無料Wi-Fiを提供する検討などが進んでいる。これらの取り組みが進むことで、オフラインになりづらく、コード決済で安定的に決済できる環境の整備にもつながっている。

また、2022年にコード決済の決済金額および決済回数が、初めて電子マネーを上回り、決済の多様化が進む中、日常生活における決済シーンでコード決済が浸透し、クレジットカードに次ぐキャッシュレス手段として定着している。現在、「PayPay」の登録ユーザー数は5800万を超え、スマホユーザーの約1.6人に1人が「PayPay」を利用しており、決済における社会インフラとして決済が滞りなく行えるサービスを提供することが重要だと考えている。

通信障害時や回線速度が遅くなる場合でも、携帯電話のキャリア各社の取り組みによって、オフラインになりにくい環境への整備が進みつつあるが、「PayPay」がさらにインフラとして強固な存在になるべく、新機能を開発し、国内主要コード決済サービスとして唯一オフラインの状況下で決済できるサービスとなったという。

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