三菱食品/基幹システム「MILAI」刷新、フルクラウド化に100億円投資

2024年08月05日 11:45 / IT・システム

三菱食品は8月、基幹システム(MILAI)のフルクラウド化を皮切りに、基幹システム「MILAI」刷新プロジェクトを開始した。

<「MILAI」刷新プロジェクトを開始>
「MILAI」刷新プロジェクトを開始

同社は経営計画「MS Vision 2030」において、「データ活用基盤の強化とAI技術の徹底活用」をかかげており、今回、2030年までのロードマップを策定した。

「MILAI」に、先端デジタル技術と最新アーキテクチャ(設計思想)を採用。クラウドサービスのメリットを徹底活用した基幹システムへリニューアルする。

オンプレミス(自社で管理・運用)からクラウドサービスに全面移行することで、システム管理コスト、運用負担を大幅に軽減できる見込み。8月よりMILAIフルクラウド化プロジェクトをスタート、投資額は約100億円となる。

また、AI、AutoML(自動機械学習)を融合させ、あらゆる業務の効率化と高度化を図り、卸機能全般の強化を目指す。

2028年から、受発注、物流、販売、在庫、会計など、各機能を個別にリファクタリング(プログラムコードの見直し)や再構築を行う。システムをマイクロサービス化(大規模なシステムを小さな独立したサービスに分割)することで、パフォーマンス向上とコスト最適化を図る。

さらに、昨年度先行構築した、クラウドデータ活用基盤と連携し、全ての内部データと外部データ(気象・人流情報など)を統合・加工・分析し、全社の迅速な意思決定、業務プロセスの自動化を推進する。

2030年以降は、食品卸の多様な機能をクラウドサービスで提供し、さまざまな企業が自社のシステムに組み込んで利用できる仕組を構築したい考え。

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