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イオン天王町SC/OMO専用スペース、冷凍食品強化で若年層取り込みへ

2022年10月13日 18:11 / 店舗レポート

イオンリテールは10月18日、横浜市保土ケ谷区に「イオン天王町ショッピングセンター」をグランドオープンする。10月13日報道向け内覧会を開催した。

<イオン天王町ショッピングセンター>
イオン天王町ショッピングセンター

1977年「ニチイ天王町店ショッピングデパート」としてオープンし、1992年に「天王町サティ」、2011年には「イオン」に屋号を変えた。顧客と時代の変化に対応するため2020年「イオン天王町店」を一時休業し、建て替えたもの。

今回のリニューアルでは、核店舗は「イオンスタイル天王町」で、ユニクロ、スターバックスコーヒー、無印良品、ミスタードーナツなど42の専門店を展開する。旧店舗では「くつろげるスペースが少ない」といった声があり、飲食店舗を増やし、約500席の大型のフードコートを新設した。

横浜市保土ケ谷区は、横浜市のほぼ中心に位置している。最寄りの「星川駅」と「天王町駅」は、横浜駅まで約5分と横浜都心に近い人気の居住エリアで、商圏の3km圏内に約18万6000世帯、約35万人が居住している。20~50歳代の構成が高く1km圏内に小学校が10校ある。同SC隣接地では、大型マンションの建設が進み、ニューファミリー層の増加が期待されている。

旧店舗に比べ、無印良品などの専門店、カウンセリング化粧品がセルフコスメのように購入できる売り場、地域一番のキッズゾーン、小児科、婦人科のあるクリニックモール、フードコートを導入し、ニューファミリー層の取り込みを図っている。年間来館者目標は約750万人を見込む。

横浜駅から近いため、高価格帯の商品より、日常使いかつ若年層に好まれるMDを強化した。

<1000品目そろう冷凍食品売り場>
1000品目そろう冷凍食品売り場

1階は、生鮮食品や1000品目そろう冷凍食品売り場など地域最大級の食品フロア、「イオンリカー」、食のセレクトショップ「カフェランテ」、レストラン、カフェ、美と健康に関する商品を集めた「グラムビューティーク」、調剤ロボット3台を採用した「イオン薬局」がそろう。

<イオン薬局>
イオン薬局

2階は、ライフスタイル&カルチャーフロア。ユニクロなど専門店、ホームファッション・家電・リフォームが融合したスマートコーナーが登場する。

<イオンリテール初のスポーツ融合型売り場>
イオンリテール初のスポーツ融合型売り場

3階は、キッズ&ファミリー&スポーツフロアで、ベビー・キッズ用品を集積した「キッズリパブリック」、イオンリテール初のスポーツ衣料ブランド「スポージアム」、マシンジム「3FIT」、グループで靴を扱うジーフットのスポーツ・アウトドアシューズが融合した売り場、クリニックモール、フードコートなどがオープンする。

<俺のイタリアン、俺のフレンチの商品もそろう>
俺のイタリアン、俺のフレンチの商品もそろう

1階では、冷凍食品のコーナーを強化している。「俺の株式会社」から、「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」の人気メニューを厳選し、店舗と同じシェフオリジナルレシピで市販用冷凍食品として商品化したイオンリテール限定商品を展開。横浜中華街の耀盛號(ようせいごう)、全国各地で人気ある冷凍ギョーザなども取り扱う。

<OMO専用スペース>
OMO専用スペース

OMO専用スペースを同社初導入。ネット注文商品の受取窓口を1カ所に集約し、カウンター、ロッカーで受け取れる。タッチパネル式のデジタルサイネージで、イオンのネットスーパーを試すこともできる。イオンネットスーパーは10月25日開始予定となっている。

<ネットでも店舗でもスムーズに買い物できる>
ネットでも店舗でもスムーズに買い物できる

周辺は坂道が多いエリアでもあり、高齢者、徒歩・自転車で来店する顧客へ、店舗で購入した商品を自宅まで届ける宅配サービス「イオンの即日便」を提供する。

ネットでの購入も、リアル店舗での買い物もワンストップで対応するコーナーだ。

<カウンセリング化粧品も気軽に購入可能>
カウンセリング化粧品も気軽に購入可能

同社最新のフォーマットとして、カウンセリング化粧品を従来通りのしっかりしたカウンセリングを受けて買うコーナー、簡単な説明を受けて買うコーナー、セルフ化粧品のように売り場で手に取って買うコーナーと、顧客のペースで買い物が楽しめる。

同社によると「カウンセリング化粧品はスタッフによる接客が一般的だが、ネットで商品を検索し、購入を決めている人、スタッフに声をかけられたくない人もいる。接客のスタイルを柔軟に変え、セルフ化粧品と比較して購入を可能にすることで、来店頻度アップ、購買意欲も高まることを期待している」という。

<クラフトビール200種をそろえた>
クラフトビール200種をそろえた

イオンリカーでも、若年層に好まれるクラフトビールを強化。横浜のメーカーをはじめ、約200種をそろえた。

<無印良品から買い回りしやすい動線>
無印良品から買い回りしやすい動線

2階は、ライフスタイル&カルチャーのフロアとなっている。イオンのブランド「ホームコーディ」コーナーは、無印良品の売り場から動線をスムーズに設け、買い回りしやすさを意識した。

デジタルネーティブと呼ばれるミレニアル世代、Z世代を中心に、携帯やタブレット、時計などウエアラブルなデジタル端末が支持され、家電においても遠隔での操作や呼びかけで操作が可能なIoT家電が定着してきている。こうした生活の進化を提案する複合型売り場「スマートライフコーナー」を設置した。

<スマホで洗濯機に指示できる>
スマホで洗濯機に指示できる

洗濯機など機器の実演やお試しによる体験が楽しめる。

3階は、ベビー・キッズ用品のそろう「キッズリパブリック」などが出店する。「みらいをつくるひとを、つくりたい」というコンセプトのもと、マタニティ・ベビー用品から小学校卒業までに特化した品ぞろえとサービスで、地域の子育てをサポートする。

<キッズリパブリック>
キッズリパブリック

キッズアパレルでは、スポーツブランドを中心にアクティブに過ごすファッションを提案するほか、イオンの女児服の人気ブランド「LOVERABBY(ラブラビ)」「JESSY(ジェシー)」「LOGAN(ローガン)」などを取り扱う。

ホビー売り場では「レゴ」や「トミカ・プラレール」の大型コーナーやお世話人形といった幼児教育トイの売り場を展開する。ベビーカーの売り場では、ドイツの人気ブランド「cybex(サイベックス)」を導入。このほか、店頭にないおでかけ雑貨・室内用品は携帯端末を使った取り寄せが可能だという。

<かるがもキッチン>
かるがもキッチン

また、約500席のフードコート「かるがもキッチン」を設置した。かるがもは保土ヶ谷区の鳥となっている。横浜の名店「ハマバーグ」や「淡麗拉麺 己巳(つちのとみ)」、うどんの名店「香川一福(いっぷく)」、「大戸屋」、「リンガーハット」、「マクドナルド」など8店舗がオープンする。

<見晴らしのよいテラス席>
見晴らしのよいテラス席

見晴らしのよいテラス席(約50席)を設け、地域のくつろぎと交流のスペースを目指す。

<クリニックモール>
クリニックモール

さらに、クリニックモールを導入した。旧店舗では歯科のみだったが、要望が多かった内科・消化器内科、婦人科、小児科がそろう。

■イオン天王町ショッピングセンター
核店舗:イオンスタイル天王町
所在地:神奈川県横浜市保土ケ谷区川辺町3-5
グランドオープン:2022年10月18日
売り場面積:約2万185m2(直営売り場:約1万1385m2、専門店:約8800m2)
建物構造:鉄骨造 地上3階・地下1階建(屋上・地下駐車場)
駐車台数:約520台(屋上約290台・地下約230台)
駐輪台数:約350台
専門店数:42店舗
営業時間:イオンスタイル天王町 食品 8時~22時30分
衣料・暮らしの品 9時~22時
イオン薬局(調剤薬局) 9時~21時
専門店 10時~21時
※一部営業時間が異なる売り場あり
※専門店の営業時間は店舗により異なる
休業日:年中無休
SC商圏:3km圏約18.6万世帯、約35万人

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