東京ミッドタウン八重洲/売上70億円・来館者1000万人目標、日本らしさ発信
2023年03月07日 16:08 / 店舗レポート
三井不動産は3月10日、「東京ミッドタウン八重洲」(東京都中央区)をグランドオープンする。3月7日マスコミ向け内覧会を開催した。
「東京ミッドタウン八重洲」は、地下1階の13店舗を2022年9月17日に先行オープンしており、3月10日で、初出店6店舗、東京初出店11店舗、商業施設初出店21店舗、新業態9店舗など計57店舗がそろう。
3月7日行われた記者会見で、菰田正信社長は「コンセプトは、ジャパン・プレゼンテーション・フィールドで、ここから日本の優れたものづくり、サービス、アイデアを国内外に発信する。羽田まで車で15分という抜群の立地に、ジャパン・ブランドにこだわった商業施設、会社に行きたくなるオフィス、バスターミナル、小学校など集まったミクストユース型施設となる。オフィスも満床となっており、就業者・来街者・国内外観光客の交流とにぎわいを創出し、日本の玄関口という立地を生かしたランドマークを目指す」と意気込みを語った。
<売上70億円・来館者1000万人目標と牛河アーバン事業部長>
また、商業施設に関し、商業施設本部の牛河孝之アーバン事業部長は「年間売り上げ約70億円、来館者数約1000万人を目標としている。ターゲットは幅広く、東京駅、羽田空港を利用する旅行客から、広域の感度の高い都心生活者も呼びこみたい。圧倒的な利便性を生かし、国内外の目的買いも期待している。『これが日本』と誇れるような物販、飲食を提供する」としている。
■地下1階13店舗を2022年9月17日に先行オープン
地下1階は、バスターミナルとチケットカウンターが設置されており、1日の発着便は約600便、1日あたり平均約1万人、利用客数全体は2022年9月~2023年2月末で約160万人。旅行者、オフィスワーカー向けのトレンドを抑えつつ、クイックに用事が済ませられる利便性が高い飲食、ドラッグストアなどがそろう。
「THE CITY BAKERY」「STARBUCKS COFFEE」「セブン-イレブン」「ポーたま」「ウエルシア」「Biople ORGANIC LIFE」などがオープンしている。
■1階はこだわりのジャパンブランドを集積
1階は、「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド」を体現するジャパンラグジュアリーな店舗を集めた。
1688年京都・西陣で、創業した細尾が京都、ミラノに続く、東京初となるショールーム&ストアをオープン。京都の伝統的な織物技術を用いたアートテキスタイル、小物、ホームコレクション、家具、アートピースを取り扱う。
現代都市生活に根ざした、快適で洗練された先進的なニットウェアを取り扱うCFCLのコンセプトストアが出店する。「ISSEY MIYAKE MEN」のデザイナーを務めた高橋悠介氏のブランドで、新潟や福島、都内とすべてMade in Japanのニットを販売する。コンピュータープログラミングニットの編み機は島精機製作所、使用する糸は国内の化合繊メーカーのものが中心となっている。
三陽商会の「品質本位」を体現する「三陽山長 粋 」は、紳士靴ブランド「三陽山長」、コート専業ブランド「SANYO COAT」が通年でそろう新業態となる。
オニツカタイガーが「NIPPON MADE」ラインをメインにすえた世界初の新店舗「NIPPON MADE」をオープン。卓越したクラフトマンシップから生み出されるシューズをそろえた。
「GELATO PIQUE HOMME」は、ジェラート ピケのメンズコレクションを取りそろえる、ジェラートピケオム直営第1号店。ジェラート ピケを代表するもこもこ素材はそのままに、モダンなデザインやカラーリングで大人の男性に向けたアイテムをラインアップした。
清澄白河に本店を構えるEN VEDETTEの新ブランド「EN VEDETTE LUXE」は、同社初のイートイン併設店舗で、東京ミッドタウン八重洲限定のアイスクリームやパフェなどのデザート、チョコレート・ケーキ、焼き菓子などを販売する。
そのほか、吉田カバンの直営店「PORTER」、眼鏡産地・福井県鯖江市発の「金子眼鏡店」、創業100年となる耐熱ガラスメーカー「HARIO」のガラスのアクセサリー「HARIO Lampwork Factory」などが出店する。
■「個人性」が光るヤエスパブリック
2階は、「東京ミッドタウン八重洲」を利用するすべての人の好奇心をくすぐるフロアをコンセプトとした。
担当者が実際に個人店や路面店、予約困難店などを食べ歩きながら集めた個性が光る11店舗からなる「ヤエスパブリック」が登場する。
約820m2のスペースに、立ち飲みスポット「ALLSTANDS」、物販・休憩エリア「イチジテイシ」、路地裏のような奥まった空間に会員制バーがある「八重洲のロジウラ」で構成されている。
共用の席は約300席用意、店舗は不定期に入れ替わり、ヤエスパブリックならではのコミュニティーイベントも実施予定で、快適で刺激的な真新しいパブリックスペースを目指す。
オープン時は、学芸大学を中心に展開する人気イタリアンのリ・カーリカグループの「ta.bacco」、 日本かき氷協会小池隆介氏がえりすぐりの名店を集めた「かき氷コレクション・バトン」、障害のある作家が描くアート作品を展示・販売する「HERALBONY」、現代アーティストの作品やアートトイを取り扱うアートギャラリー「PALPITO」などが出店する。
牛河氏は「若い世代は、アートに対し感度が高く、物販・飲食との相乗効果を狙い、アート系の2店舗を誘致した。飲食店もその日の気分、シーンで使い分けられる、楽しい店舗を集めた。顧客一人一人の使い方を想定した店舗がそろっており、不特定多数のマスの顧客ではなく、熱狂的なファンの創出を目指したい」という。
「ヤエスパブリック」以外では、こだわり文具の「STALOGY」、「メーカーズシャツ鎌倉 MEN’S」、東京をホームタウンとするスポーツチーム・団体が集うプロジェクト「TOKYOUNITE」の初出店となる公式ショップが楽しめる。
「TOKYO UNITE」は、東京をホームタウンとする14のスポーツチーム・団体のオリジナルアパレル、観戦グッズの販売、イベントなどを実施する予定だ。
さらに、3階には、オフィスワーカーなどが普段使いしやすいカジュアルレストランから、会食・ハレの日需要を満たす上質なレストランまでラインアップ。2012年3月13日に店主が地元千葉で開業したすし店「千葉たかおか」、50年以上受け継がれてきたローマサバティーニ伝統のレシピで作られる本格イタリア料理の新業態「ラ・テラッツァ サバティーニ」、MADE IN TOKYO のおいしさを世界に発信する、オールスクラッチ製法にこだわったベーカリーレストラン「ポワン エ リーニュ」が登場する。
ミシュランガイドに掲載歴のある人気ビストロAux delices de dodineのSC初出店の「オ デリス ド ドディーヌ」、カジュアルな海鮮料理の「目利きの銀次」、鶏炭火焼き「山内農場」もオープンする。
■東京ミッドタウン八重洲
所在地:東京都中央区八重洲二丁目地内 他
用途:八重洲セントラルタワー:事務所、店舗、ホテル、小学校、バスターミナル、駐車場など
八重洲セントラルスクエア:事務所、店舗、子育て支援施設、駐輪場、駐車場、住宅など
区域面積:約1.5ha
敷地面積:(八重洲セントラルタワー)1万2390m2(八重洲セントラルスクエア)1043m2(合計)1万3433m2
延床面積:(八重洲セントラルタワー)約28万3900m2(八重洲セントラルスクエア)約5850m2(合計)約2万89750m2
店舗面積:約5500m2
店舗数:57店舗
階数/最高高さ:(八重洲セントラルタワー)地上45階地下4階 ペントハウス2階/約240m(八重洲セントラルスクエア)地上7階地下2階 ペントハウス1階/約41m
営業時間:地下1階店舗 10時~21時
交通:JR「東京」駅 地下直結(八重洲地下街経由)
東京メトロ丸の内線「東京」駅 地下直結(八重洲地下街経由)
東京メトロ銀座線「京橋」駅 徒歩3分
東京メトロ東西線、銀座線、都営浅草線「日本橋」駅 徒歩6分
https://www.yaesu.tokyo-midtown.com
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